閑話 帝国は、敵対者共を迎え撃つ
煉獄王がかけた転移妨害を絶魔が何とか解こうとしている少し前、帝国では戦争が起ころうとしていた。
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突如として現れた聖精神王国と英雄協会の混合軍凡そ1000万。対する帝国軍の総数350万余り。比べようも無い戦力差に絶望する者は1人もいない!
「我らが帝国の兵士達よ!恐るるな!退くな!躊躇うな!それら全てが諸君らの大切な者達を傷つける!そのことを胸に刻め!帝王陛下のいない今!諸君1人1人が帝国の敵を滅ぼす剣であり!愛する者達を守る盾なのだ!殺せ!殺されるな!勝利は我々にあり!!」
「「「「「「うおおおおおおおおお!!!!!」」」」」」
兵士長の言葉により士気を高めた兵士たち。その士気は天まで届かんばかりのものだった。
本来戦争の前には降伏を勧める口上が述べられるが、いきなり転移してきた者達のそんなものを待ついわれもなく。戦争の幕は帝国軍の先制攻撃により切って落とされた。
当然、手加減など在る筈も無く自分たちが使用出来る魔法.魔術の中で最も威力の高いものを放つ。しかし、それらは全て煉獄王の結界により防がれる。
「クハハハ!どうした帝国!?お前らの実力はこんな物か!!」
圧倒的な存在感と重圧。まるで、帝王の様な…
「やつの相手は儂が受け持つ。お主等には他の雑兵共を任せる」
「「「「「「はっ!!!!」」」」」
兵士長は1歩ずつ結界に近づいていく。そして、スッと風が吹いたかと思えば音も無く結界が壊れた。
「…クハハハ!帝国に貴様のような存在が隠れていたとは…なあ!堕とされた神!刀神!」
「それが今の戦いに関係あるのか?」
「ったく、つれねぇなぁ。じゃあ独り言だな。お前はかつてジャポネア大陸の守護神としてその力を振るい、大陸を守っていた」
かつて…の部分ですでに刀神は煉獄王に切り掛かっていたがヒラリと身をかわしそのまま喋り続ける。1瞬の内に数千という斬撃が繰り出されるが、その1つも当たることはない。もちろん、後ろの雑兵は数え切れないほど切り殺されている。
「だが、人は傲慢で忘れっぽい。初めは感謝していたものの段々感謝しなくなり少しでも守れないと責められる。それでも健気に頑張っていたが…おっと。これ以上は言われたくないか?」
これまでを超えた殺意が刀神の振るう刀にのる。だが、煉獄王はやめない。怒れば怒るほどにその動きは単調になり読みやすくなる。何よりもその反応こそが煉獄王を楽しめる。
堕とされた神と神の領域に片足を突っ込んだ者。両者の戦いは、そう長くは続かない…
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