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帝王は、咲宵を口説き落とし同行にこぎつける


《翌日》

妃(とその候補)達の献身的な介護によってカルワの風邪は僅か1日で完治した。


目覚めたカルワが真っ先に始めたのは咲宵の捜索である。昨日何となく会った様な気はするがうろ覚えかつ何を話したのかも忘れている状態。


昨日は何やかんやイチャイチャしていい感じに終わったが、忘れてはいけない。咲宵と共にジャポネア大陸に行かなければまた同じ結末を迎える事となる。


蘇ってから2日が経ち今日は3日目になろうと言うのに未だに進展が無いのだ。当然カルワは内心穏やかではいられない。



《咲宵の自室》


ここにも内心穏やかでは無い者が1人。昨日の痴態を思い出して死にたくなる程後悔し、だが最高だったと涎を垂らす…を延々と繰り返している。そこに美少女の面影は無く、はたから見ればただの変態で不審者である。


そこにノックの音が響く。


「咲宵いるか?カルワだ。いたら返事をしてくれ」


「えっ、あ、あ…お、おらんで?」


「いるんだな。よし、入るぞ」


「はっ!?いや、ちょっ、待ってや!」


ガチャリ


カルワがドアノブを押し部屋に入ると下着姿の咲宵が‼︎


…等と言う事も無く、咲宵は布団をかぶって顔を隠していた。カルワは目についた椅子に腰掛ける。


「…何のつもりだ?」


「な、何が?」


「布団にくるまっている事だ」


「えっ…と…そ、そう!実はウチも風邪引いてもうてな!アンタに移さんようにしてんねん!」


「…その割にはえらく元気そうな声だな」


「ギクッ!ゲ、ゲホッゴホッ!

あぁ…しんどいなぁ…辛いなぁ…」


「…ハァ。じゃあそのまま聞いてくれ。単刀直入に言うぞ。お前は俺の事が好きなのか?」


「ッ!??!!?ハ、ハァ!?う、自惚れんのも大概にしぃや!」


「そうか…嫌いなんだな。すまなかったな、気持ちの悪い事を聞いて、すぐ出て行く」


「…な!ま、待ちぃや!だ、誰も嫌いなんて言ってへんやろ…」


「なら結局のところどうなんだ?はっきりしてくれ」


「ム、ムードもへったくれもあらへんな…ホンマに、何でウチはこんなんに惚れたんやろ…」


そう言って咲宵は布団から顔を出し、自らの胸の内を明かす。


「ハァ…ウチは、アンタの事が、好きや!

起きてから寝るまでずっとアンタの事考えてるし、アンタがイブとかケシャナとかと仲よおしてる時もいっつも心が痛かった!この世界で誰よりもアンタの事を好きな自信がある!だから…




だからウチも!

アンタの嫁さんにしてくれ!」


「分かった」


「…え、即答?」


「そりゃそうだろ。俺がお前を…もうお前とは言えないか。俺が咲宵を必要としていて咲宵も俺を必要としている。なら、はい以外の返事は考えられないだろう」


「いや、でも…ウチ別にイブみたいに綺麗ちゃうし…「そんな事は無い。咲宵は十分可愛い」


「な、なな…!?ア、アホー‼︎そう言う事サラッと言うなや!そんなんやから嫁が増えるんやろうが!」


「増えても別に困らないし、可愛く無いと思ったら俺は言わない」


「あ、あぅ…」


遠回しに咲宵が可愛いから言ったのだと言われ、咲宵の顔はゆでダコの様に真っ赤になり、湯を沸かせる程に熱くなっている。そのうち頭から湯気が吹き出しそうだ。


追い討ちをかけるかの如く、カルワは咲宵の手をギュッと握り


「頼む!俺と一緒にジャポネア大陸に行ってくれないか!?」


と、顔を近づけて頼み込む。これを無意識でやっているのが、恐ろしい所だ。正真正銘のタラシである。


「わ、分かったから…て、手を離「本当か!?ありがとう‼︎」


感情のままに抱きついたカルワ。

それが止めの一撃となり、咲宵は気を失った。

10/14の20:30までにブクマ、評価、感想、レビューがされたらもう1話更新します!


さぁ!続きが読みたいだろう?(自惚れ)

ならば俺のモチベを上げろ!


…すいません、調子乗りました。

でも、できればお願いします!

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