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帝王は、イブと水族館に赴く Part3


「おい、イブ!見てみろよ

あのでかい魚!」


「どれどれ?あっ、見つけた!

…あれ、モンスターじゃ無い?」


「いやいやまさか…そんな訳無いだろ。

だってアレは別世界の…


生物だろうと言おうとした瞬間、その魚は口から水をカッターの様に噴射した。哀れな被害者達(魚)は食べごろサイズにカットされ、その魚?の胃袋に消えた。


「…モンスターだな」


「ね?言ったでしょう?」


「…何でここにいるんだ?」


「さぁ…輸入したんじゃ無い?」


「輸入?別世界から?

…出来るのか?そんな事」


「帝国の人材は優秀だから出来るんでしょ。それよりも、早く次の所に行きましょ!あっちは淡水魚コーナーだって」


ふと、頭をよぎった疑問を口に出す。


「イブは何で水族館ここに来ようと思ったんだ?イブはそんなに魚に興味は無いだろう?」


「あぁ…」


少しうつむいて口を結ぶ。

あまり言いたく無い事なのだろうか。


「うーん…まぁ、いいか。

旦那様がよく読んでいる小説ではデートで水族館によく行ってたから、ここなら旦那様に喜んでもらえるかなって」


少し頬を赤らめながら予想外の言葉を口にするイブ。


「…俺のために?」


「そうよ。喜んでもらえてる?」


そう言ってはにかむイブを見ていると居ても立ってもいられなくなり思わず抱き締めてしまった。


「…勿論だ。ありがとう、イブ」


「フフ。こんなに喜んで貰えるなら毎日来ても良いかも知れないわね」


名残惜しいがこんな所でずっと抱き合う訳にもいかないので少しずつ離れる。


「満足してくれた?

じゃあ淡水魚コーナーに行きましょう」


この後は余り覚えていない。が、淡水魚よりはイブを見ていた様な気がする。どうやって帰って来たのかも分からないが、俺は夕ご飯を食べていた。


「カルワ君!聞いてる?」


目の前で手を叩かれ正気に戻った。

…うーん、イブと2人きりと言うのも考え物だな。


「…れでね!明日は各自自由行動で良いかなって思うの!」


「いいんじゃないか?」


「じゃあ決まりね!」


こうして、この都での最後の夜は静かに更けていく…

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