帝王は、ケシャナと遊園地に赴く Part3
そこでは人々が空を泳ぎ、地を浮かび、水中を歩いていた。所々泳ぎ疲れて墜落している者もいる。
アトラクションも、物理法則を無視しジェットコースターはロケットの様に上に飛び、観覧車は遠心力で籠が飛んでいる。
全てがあべこべのこの遊園地の名前はアマノラクションワールド。天邪鬼とアトラクションをかけたその名は、正に体を表している。
「す……ごいな、これは…………」
「は、はい……言葉が……出ないですね………」
ん?ケシャナは知らなかったのか?…まぁ、知っていたとしても実際にこれを見ればこういう反応にはなる…か。
恐る恐るアマノラクションワールドに足を踏み入れる。すると、重力が弱まったかの様に体が浮く。
ふぉぉおお…!この感覚は…飛翔とはまた違った感じだな。翼で飛ぶ鳥と、軽い空気で飛ぶ風船の違いの様な…何とも言えない初体験の感覚に胸が打ち震える。
「凄い…私達浮いてますよ!」
「あぁ…凄いな!」
そして、俺たちはここの遊園地の殆どのアトラクションを体験した。その全てが常軌を逸しており、自分の中の当たり前や常識が音を立てて崩れさった様に感じた。
因みに昼ごはんはチュロスという棒状のお菓子と、宇宙ジュースだった。宇宙ジュースはジュースが完全に無重力状態になっていて開けると様々な大きさのジュースの玉が出てきて、それをゼリーの様にチュルンと吸うと言う物だ。
アマノラクションワールドから出て、地面に足をつけた時は入った時と同様の戸惑いを感じた。今までの生より濃い経験を出来たという事だ。俺とケシャナはフラフラとする足どりをお互いに支えあいながら、旅館に戻った。
明日は10万文字突破記念をします!
お楽しみに!
それと昨日から背景の色を変えましたが如何ですか?不評であれば戻します。
作者の試行錯誤に振り回してしまい申し訳ございません。





