敗北者は、合宿の準備をする
帝国でのあれやこれやを終わらせてから学校に帰ってきた。イブは依然としてこちらと目も合わせてくれない。…辛い。
俺がこの前ボコした奴らは遠巻きに眺めている。が、前までの軽蔑した様な目では無く、沢山の感情が複雑に入り混じっていた。
心なしかソワソワしているような気もする。…また、俺のいじめ方を思いついたのか?フン。今度こそ、そんな気が二度と起きない様に体と心に刻み込んでやる。と思った時に、校長がやって来た。
「明日から合宿だから準備しておく様にのぅ。というわけで今日の授業は無しじゃ!さぁ、支度するのじゃー!」
………は?合宿?聞いてないぞ!
「言ってなかったもん♡」
「…キモっ」
ナチュラルに心を読んでくるな。校長はとてつもなく驚いた表情で顔面が蒼白になっていたが…知ったこっちゃ無いな。そんな事より何がいるんだ?…しおりはこれか?………何もいらない?どういう事だ?
疑問が顔に出ていたのだろう。オフィリア先輩が教えてくれた。
「あぁ、それびっくりするよね。本当に何もいらないから大丈夫よ。強いて言うなら…エネルギッシュドリンク(地球で言うところのエナジードリンク)とお金くらいかしらね?」
…合宿なのに?…あ、なんか嫌な予感して来た…
「もしかして…合宿は合宿でも強化合宿ですか?」
オフィリア先輩は小悪魔の様に魅力的にニコリと笑い。
「着いてからのお楽しみよ」
っと言ってその場を去っていった。…まぁ、今の俺ならそんなに恐れる必要もないか。
俺は明日になってこの言葉を後悔する事になるが今はまだ知らない……
みたいな





