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敗北者は、帝王に即位する

現世に戻り、体があることを確認してホッと胸を撫で下ろした。ステータスに何か異常が無いかと不安になり鑑定してみる。


名称 カルワ・フォン・エリザード

年齢 15

種族 人族(帝種)

種族レベル 718

職業 敗者の帝王

職業レベル 314



【称号】

世界に定められし敗北者

敗者の帝王

スキルの限界を超えし者

全一に観察されし者


【ステータス】


HP:1574893256

MP:1125706334


物理攻撃力:97824583

物理防御力:65486581


魔素攻撃力:35247892

魔素防御力:24578314


素早さ:245783810

幸運:35614795


【スキル】


『パッシブ』

超速読術:レベル100

上流動作:レベル100

気配察知:レベル100

危険予知:レベル100

高速再生:レベル100

鑑定妨害:レベル100


『アクティブ』

絶敗帝剣術:レベル102

肉体超強化:レベル100

限界突破:レベル100


『ユニーク』

真・魔法術:レベル100

真・魔術法:レベル100

鑑定:レベル100

野生の勘

闘争本能


『固有』

絶対的な敗北者:レベル103

全一の祝福



…称号が増えて、加護が祝福になっていた。これは…良い事?なのだろうか…

ひとまず置いておこう。…確か帝王に即位するんだったな。さぁ、国民たちに宣言しよう。


俺は魔法術で自分の顔を上空に映し出す。そして、声の振動を増幅させ、国中に聞こえるようにする。


「やあ、初めまして…かな。俺は、カルワ・フォン・エリザード。この国の帝王になった者だ。先程は驚かしてしまい、申し訳なかった。卑劣な簒奪者を殺す為には仕方の無い事だったのだ」


それから俺は、父…つまり元王が殺された顛末とガズールのしてきた事を全て話した。その間、国民の反応は三者三様だったが俺を疑っている者は誰一人としていなかった。


「…という事だ。そして、俺はだ。つまり、王より上。よって、まずは周辺諸国。次に大陸中の国を我が国の属国にする。いずれは、この世界を…己がものとする。馬鹿な夢だと思う者もいるだろう。だが、俺は本気だ。絶対に為し遂げててみせる。そして、この大いなる野望について来てくれる者はだけ残ってくれ。俺は逃げた者も丁重に扱うつもりだ。数年は生活に困らないだけの金銭を贈与したい」


10%でも残ってくれれば御の字かと思っていたが、予想に反して全ての国民が俺を選んでくれた。


「…本当に良いのか?今ならまだ間に合う。…過酷な道になるだろう。どれだけの犠牲が出るかも分からない。それでも、それでも俺について来るのか?その覚悟はあるのか?」


示し合わせた様に、国民が一斉に跪いた。それは、その相手に一生の忠誠を誓う行為だった。


「…ありがとう。…俺は!ここに宣言する‼︎俺はこの帝国…エリザード帝国の帝王になると‼︎そして、この国を世界で最も幸福にして治安が良く無能がのさばらない、最高の国にすると‼︎‼︎」


万雷の拍手と祝福の言葉を受けて俺は帝王に即位した。

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