敗北者は、全一と邂逅する
と思った矢先、また白い空間に飛ばされた。また敗者の間か?とも思ったがどうやら違う様だ。
「よう、敗北者」
ゾッッックッッ!!!!!!
な、何だこの威圧感は…声を…声をかけられただけだぞ?しかも、俺のステータスは…世界で1番高い筈なのに!!
後ろから発せられる気配を理解する事が出来無い。推し量ることすらままならない…誰だ?…いや、何だ?
恐る恐る振り返ってみるとそこには自分と同じくらいの歳の少年が立っていた。
俺は、こんな奴にあんなにおそれt
パァン
その音が聞こえると同時に俺の…首から下が消滅した。??は?意味が分からない。………夢か?
「あんな奴とか言ったらダメだよ。僕は君の創造者だよ?誰のお陰で存在出来てると思ってるの?」
…あぁ、ガズールはきっとこんな感じだったのだろう。力は差があり過ぎると理解出来ない。…人は、全ての事象を自分の経験の中でしか判断出来ない。だから自分が想像出来ない事は、理解出来ない。
「申し訳…ございません」
ん?待てよ。俺は今負けたから、この存在の力をコピー出来ている?
「そんな訳無いでしょ。仮に出来たとしても器が持た無いよ?…ちなみに、お前僕の事何だと思ってる?」
「…神?」
「ハァァァァ、そんな低次元の奴と一緒にされるとは…まぁそんな事はどうでもいい。僕は、全一。君にお願いがある。」
「…お、お願い?…そんな事をしなくても貴方なら俺を操ったり出来るのでは?」
「うん。でも、おもしろくないから。で、お願いって言うのは告白をもうちょっと待って欲しいんだ。後、元エリザード王国の帝王に即位してほしい」
「…見返りはありますか?」
「へぇ、余裕あるねぇ…良いよ引き延ばす毎に告白に成功する確率を上げてあげる。帝王になって帝国を立派にすればするほど今後の生活の幸せが増える。これでどう?」
「これ以上無いくらいに最高の条件です。分かりました。自信はあるので頑張ります」
「おお、そっか」
「はい」
「またね」