敗北者は、自分の弱さを知る
「ようやくお分かり頂けましたかな
貴方様のお力を」
「…あぁ。俺の力は…結構凄かったんだな…そういえば、お前の名前聞いてなかったな。何て言うんだ?」
「ジューローと申します。生前は、刀神何て呼ばれ方もしていました」
俺はすかさず鑑定をする。さっきはああ言ったが正直、今の俺では必敗を OFFにしても勝てない気がする。これだけステータスが高くてもだ。その謎を早く解きたかった。
名称 ジューロー・サカイ
年齢 81
種族 敗者の影(上人族)
種族レベル 71
職業 サムライマスター
職業レベル 69
【称号】
刀神
スキルの限界を超えし者
【ステータス】
HP:75429
MP:4279
物理攻撃力:3674
物理防御力:2278
魔素攻撃力:1500
魔素防御力:1500
素早さ:4628
幸運:3
【スキル】
『パッシブ』
気配察知:レベル100
危険予知:レベル100
『アクティブ』
肉体強化:レベル100
『ユニーク』
刀神術:レベル101
『固有』
…スキルレベル101!?…馬鹿な。あ、あり得ない。…それにしては弱い。…違和感を感じる。と考えていたら
「…今、私を鑑定しましたかな?」
にこやかに質問して来た。(この世界の鑑定は基本的に相手が分かる事はない)
「…何故分かった?」
と質問すると、諭すような口調で説明された。
「相手の情報を知ることは、戦いの基本ですが…鑑定はあまりよろしくありませんな。一定以上の強さを持つ者ですと、私のように分かってしまったり。偽の情報を掴まされたりしますよ?…ちなみに今貴方様が見たのは、偽の情報です」
…どうりでステータスが低い訳だ。スキルもやけに少なかったからなぁ。おかしいと思ったんだよ、全く。
「…貴方様は確かに強い。数字的にも、技術的にも。ですがいざ戦ってみれば、実戦経験の少なさで負けてしまうでしょう。そうならない為に、私達と特訓をしましょう。時間は気にしなくても良いですぞ。あちらでは進んでおりませんので」
こうして俺は、敗北した強者達と共に特訓に励んだ。