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敗北者は、エリザード王国の鑑定士に出会う

俺が、入学してから早2ヶ月が経った。領地にいた時と変わらず俺の体には生傷が絶えない。しかも、寮生活という事が仇となり朝も夜も無く襲撃を受ける。酷い時は、就寝して5分後に襲われ(もちろん命を)なんとか凌いでまた、ウトウトし始めたら直ぐに起こされる。と言うのが1晩中続いた事もある。その為、24時間常に警戒しないといけない。


…まぁそのおかげで感知系スキルもだいぶ強くなったし(スキルレベルが上がったかは感覚的になんとなくわかる)痛みへの耐性もここに来る前より遥かに上がった。それに、アイツらへの憎しみが原動力となり修業にもより励んでいる。…でも、もう疲れた。『気付いた』かな。どれだけ強くなったって結局負けるんだから、アイツらを殺す事は出来無い。俺は、今日死のうと思っている。イブもこんな負け犬に好かれたって迷惑なだけだろう…ハァ、とんだ人生だった。


「ちょ、ちょっとお前さん!!

なんだいその力は!?恩寵?にしても強すぎる!

いや、しかしそれ以外に説明が…

それにあの方に似ている…?」ブツブツ


そう悲観しているといきなり小汚い格好のお婆さんがまくし立ててきた。訝しげにそのお婆さんを見ると、巷で有名な占い師だった。正直胡散臭いけれど

…まぁどうせ死ぬし騙されても良いか。


「あの、何ですか?」


「ハッ!これは失礼した。自己紹介といきたい所じゃが…ここでは人が多過ぎる。…付いてきなされ」


俺は言われるがままに、お婆さんに着いて行った。後で何処に行ったか全く思い出せないので恐らく認識阻害系の何かが働いていたのだろう。気が付くと椅子に座っていて、目の前にはお婆さんと水晶があり、いかにも占い師と言う感じだった。


「フゥ、それでは自己紹介を。私はサリー 。

エリザード王国で軍師と鑑定士をしておりました」


「な…エリザード王国の…何故こんな所に?」


俺はその情報が余りにも衝撃的で頭の回転が極端に鈍くなっていた。その為この発言を疑うと言う発想がなかった。


「ひとまず信じて下さった様じゃな。…あなた様を鑑定してもよろしいでしょうか?そうすれば、私の抱いている疑問は全て解決すると思うので…」


俺は無言で頷いた。


暫しの沈黙の後、おばあ…いや、サリーはゆっくりとその口を開いた。


「やはり、あの方の…

カルワ様。ご自分を鑑定しなされ。そうすればあなた様は…」


俺は、サリーの言っている意味が分からなかった。何故なら鑑定なんてレアなスキルは、俺は持っていないからだ。が、言われるままに鑑定してみた。すると



名称 カルワ・ファン・エリザード

年齢 15

種族 人族

種族レベル 1

職業 復讐者 敗北者

職業レベル 129.198



【称号】

世界に定められし敗北者

敗者の?



【ステータス】


HP:2467358

MP:3485249


物理攻撃力:2494689

物理防御力:1870901


魔素攻撃力:135245

魔素防御力:146708


素早さ:348246

幸運:12124


【スキル】


『パッシブ』

超速読術:レベル100

上流動作:レベル100

気配察知:レベル100

危険察知:レベル65


『アクティブ』

絶敗剣術:レベル100

肉体強化:レベル100


『ユニーク』

真・魔法術:レベル100

真・魔術法:レベル100

鑑定:レベル1


『固有』

絶対的な敗北者:レベル99

?一の加護?


これが俺のステータス?…強すぎる。

…でも、俺はやはり絶対的な敗北者だ。

…何も…出来ない…


【 絶対的な敗北者 のスキルレベルが100に達した為、敗者の王が発動します】


その言葉をきっかけに俺の意識は暗転した。

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