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半神は、虚神と決着をつける

13日ぶりですが......おぼえていてくれていますか?


 先に仕掛けたのは勝神。おびただしい数の触手が敗神目掛けて一斉に迫る。

 敗神は先程同様に盾を作り防ごうとするが――その刹那、全ての触手が一本に集約される。

 面の攻撃を防ぐための盾、点の攻撃ではいともたやすく貫通されてしまう。

 

 そのまま敗神をも貫くと思われたが、即座に転移して回避。

 しかし無傷と言う訳にはいかず、そのほおからは一筋の血が垂れる。

 乱れた呼吸を整えようと更に距離を取ろうとするも、間髪入れずに地中から再び触手が襲い掛かる。

 

 回避では間に合わない。その触手はこれまでのどの触手よりも細く速かった。

 敗神が取った行動は......

 

 「焼き切れ」

 

 球体からの一斉射撃による迎撃であった。

 その作戦は上手くはまり触手を消し炭に変えた。

 そして今の動作を一般化することによって球体による自動迎撃を可能とした。

 

 「いやはや、今の攻撃が無傷とは評価を改めないといけないなぁ」

 

 「お前......少し調子に乗り過ぎだ」

 

 敗神は腰にかけていた剣を抜き放ち、勝神に冷酷な視線を浴びせる。

 隠し切れない殺気が神力と共に朦々と立ち昇る。

 

 「あ、やべ......」

 

 敗神にあって勝神に無い唯一のスキル、それは剣術。

 また、飛宝剣は《飛崩神剣 ファルジフォル》へと至っており、

 この戦況を覆すきっかけになり得るものだった。

 

 「ファルジフォル、仕事だ。

 無限増殖からの包囲網で奴の処理能力を奪え。

 周りの球体の捜査権限も譲渡する」

 

 その言葉に呼応するように少し震えた後、命令どうりに増殖し勝神を剣と球の檻に封緘する。

 勝神がそれを黙ってみているわけも無く、撃ち落とそうと出鱈目に触手を振り乱す。

 だがそれらにばかり気を取られていると......

 

 「隙だらけだな」

 

 「ッ⁉しまっ――」

 

 「絶敗帝剣神術奥義 我が敵に惨たらしい敗北をもたら

 惨敗!」

 

 真っ二つに切り裂かれた勝神。

 そこに剣と光線の追撃。

 泣きっ面に蜂とは正にこのことだろう。

 

 存在も感知できなくなり、敗神は死を確信する。

 それを示すように勝神領域も形を保てなくなり徐々に塵と化す。

 それを見て気を抜いた敗神も神域を解――

 

 ズバァァアアンン!!

 

 除したと同時に敗神の右腕が千切れ飛ぶ。

 左手で回収する前に触手によって奪われる。

 視線の先には真っ二つにされたところだけがグジュリグジュリと再生している勝神。

 

 「任務は達成っと、今の所二度と会う予定は無いが......一応、またな(・・・)

 

 待てという言葉を発するよりも先に逃げられる。

 敗神の初めての神闘は大敗を喫したのであった。

近日中に、まとめをあげてしばらくはカルワの更新はやめます。

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