敗北者は、学校のシステムに驚愕する
自分の階に着いた俺は備え付けのソファーに座ってオフィリア先輩から貰った書類に目を通していた。
1枚目 合格通知
2枚目 学校案内
3枚目 寮での生活について
4枚目 時間割
5枚目 勉強方法
…
俺は5枚目の書類を見て、目を疑った。
初っ端から「この学校に常駐教師はいない(校長を除く)」って書いてある。その次には「そして君たちは生徒であり先生でもある」…どう言う事だ?
…なるほど、つまりこの学校では1週間毎(1週間は、10日で1日が40時間ある。1時間は60分。また、休日は2日に1日毎に存在する。)に校長に自分が何を勉強したいかを伝える。許可されれば、それについて自分で図書室で勉強する。そして、週末にそれについての発表(授業)を1人ずつ行い、発表が終われば勉強した者が作ったテストを受ける。半数以上が80点未満の場合には、色々な特典(1週間掃除をしなくて良かったり、英雄が来た時に他の人より多い時間稽古をつけて貰ったり…)が貰える。因みに、この勉強方法は校長が考えてここでしかやっていないらしい。
そう、特典でも言ったように不定期に英雄がやって来て生徒たちに、稽古をつけてくれる。これは知っていたので、今から楽しみで仕方がない。
…アレ?さっきまで不安だったのにな。
あぁ、楽しみだなぁ、学校生活。
この時の俺はまだ、学校生活に夢を抱いていた…