クリスマスに『 生きている意味のこと』を考えて。

悲しみは蛇の目をして

私の喉元を食い破った

月明り射し込む二階の寝室で

地べたに私の身体がうごめいている

二個ある 蛇の目から流れる

涙の川で のたうち回る

世界はクリスマスなのに 私はもがいている

真冬の冷気がにじむように身体を石にして

二度と楽しい団欒クリスマスは望めない

欠けている優しさが弱い心を傷つけて

床掻きむしる爪は折れ

絶対的絶望が肉体を責め苛む

胸に穴が開くという 形而上の意味じゃなく

物理的に穴が開いてしまっている

その穴は喉元を食い破った蛇の

私の身体の前向きな臓器をしゃぶり尽くした蛇の

「聖夜を見られない当たり前さ」の呪いだ

抱え切れなくなる暗黒の憎悪が

まだ小さな塊でいる内に

私はやはりすべてを犠牲にしても立ち上がり

それが世界と隔絶された孤独な涙なら

私はその涙を堰き止めなければならない

たましいが傷つく日々が延々と続くとしても

その他には何も生きている意味が見当たらない

この世にひとりだけ

今日笑えない人がいるのなら

私ひとりだけ その悲しみの涙も堰き止め

私はたったひとりでも

みんなの幸せを祈ってもいい？

それだけが 私の生きていく意味だから