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3 ■いざ廃病院に出発です。

 もぐもぐ。寝ぼけた頭で朝ご飯を食べています。メニューは普段通りのトーストとハムエッグ、それにサラダと牛乳と至ってシンプルなものです。


「本日の名古屋市は快晴で気温も36℃を超える猛暑日となるでしょう。続いて――」


 今日も名古屋は暑いらしいです。もぐもぐ。


「ご馳走様でした」

「はい、お粗末様でした。で? 今日も心霊スポット巡り?」

「うん。今日は隣の市までに行ってくるね」

「わかってると思うけど、本当に危ないところに行っちゃだめよ」

「はーい」


 嘘をつきました。

 ごめんなさい、お母さん。寧ろ、近辺にある一般的に危ないと言われている心霊スポットはあらかた巡り終わっています。

 

 お母さんとお父さんには澪さんたちの姿は見えません。それでも念のため、私が家にいるときは三人には私の部屋に居てもらうようにしてもらっています。

 特に光莉ちゃんが家中を自由に動き回るとポルターガイスト現象やラップ音が凄いことになります。以前、それで引っ越し騒動が起こりましたから。まぁその時の話はいずれ機会があれば。

 


 さて、今日これから向かう廃病院は市中にあるのでラフな格好でいいでしょう。山奥に行くときはそれなりの準備が必要になりますけど。

 朝食を終えたので自室に戻って手荷物の準備です。リュックサックに財布と地図、軍手と汗拭きタオル、水筒と前日お母さんに頼んでおいたお弁当を詰めれば完了です。あとは寝汗を流せば出発の準備は終了です。寝汗を流すのは女子のたしなみです。

 さぁ、朝食の栄養が頭に染み渡って目はパッチリ。シャワーを浴びて体もスッキリです。

 

「行ってきまーす」


 元気よく玄関のドアを開けました。その直後に熱気が全身を焼いてきます。


「うぅ、暑い」

 

 空を見ると雲一つない快晴でした。今日も一日外に居たらこんがり焼けそうです。ただ私の場合は日の光が届かない場所に行くことが多いので日焼けはあまりしませんけど。


 相棒のスクーター(アルビオン)を車庫から引っ張り出しました。因みにアルビオンという名前は好きなアニメから取りました。


「今日も一日よろしくね、アルビオン」


 アルビオンに跨っていざ出発です。目的地まではおよそ1時間といったところでしょうか。

 移動時間を使って皆さんには少しだけ、私の話に付き合ってもらおうかと思います。



 ――小さい頃から私はお祖母ちゃんっ子でした。

 お祖母ちゃんはとても優しかったのを覚えています。

 そんなお祖母ちゃんですが、お母さんにもお父さんにも秘密にしていることがありました。除霊師としての一面です。

 私は小さい頃からよく幽霊に憑りつかれていました。その度にお祖母ちゃんに除霊をしてもらいました。

 お祖母ちゃんの行っていた除霊の手段というのが幽霊と幽霊にエンを結び、互いに成仏させるという方法でした。


 幽霊とはこの世に強い未練を持って現世に留まった人たちの総称だとお祖母ちゃんから聞きました。そんな未練を持つ者同士に縁を結んであげることで、互いの未練を補完し合ってもらい成仏してもらうというものです。要は落ちものゲームの要領で似た者同士を丸っとまとめて成仏してもらっちゃおうって感じです。


 それと私に憑りつく幽霊は最大でも三人までらしいです。生前、お祖母ちゃんに連れられて高名な霊媒師に話を聞きに行ったことがありますが、何やらご先祖様の起こした何かを起因とする一種の呪いらしいです。呪いって本当に存在するんですよ。皆さんも気を付けてくださいね。

 また、霊媒師の方からこんな話を聞きました。


「同じ幽霊に長期間憑りつかれていると体調を崩す、また、徳を減らされる」


 体調を崩すのは勘弁してほしいですね。人間、健康が一番ですし。後、徳っていうのは死後に色々関係することらしいですが詳しくは覚えていません。てへ。

 

 さて、ここからは澪さんに聞いた話ですが、幽霊は常に凍えた状態、或いは常に熱にうかされた状態にあるようです。それが誰かに憑りつくことで一時的に癒されるらしいです。言わば、憑りつく相手がオアシスに思えるらしいです。

 また、一度憑りつくと自力で離れることはできないみたいです。磁石のN極とS極のような関係みたいです。


 澪さんは生前、私よりもはるかに強い霊感の持ち主だったらしく同じような苦労をされたと聞きました。澪さん曰く、


「頭では分かっていても耐えられなかった」


 らしいです。まぁ憑りついてしまった以上は一蓮托生の関係になったも同然です。なので今更気にしても仕方ありません。

 ただ、未練の内容については同情してしまいますが、少しは我慢して欲しかったのが本音です。

 

 そうこうしている間に目的の廃病院が見えてきました。

 いけない、お饅頭を忘れていました。ちょうど目の前にコンビニがあったので、お饅頭を数個購入していきます。廃病院と言っても今でもそこに居る人がいる場合、私はお邪魔する立場になるのでお土産を持参するのは当然です。本当はお酒の方が良いらしいのですが、未成年のため買えません。


 さてお饅頭分財布がまた軽くなってしまいましたが、これよりミッションスタートです。なにせ法律上は不法侵入に当たるわけですので、人目につかない必要があります。右良し、左良し。では廃病院にレッツゴー!

文章が稚拙なので後々改稿する可能性が高いです。

一応、誤字脱字には気を付けていますが、読み直すとチョクチョク改稿する箇所ででてきます。

すみません。('ω')

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