序章 賽は投げられ、滴は波紋へ
下手なので、「ここを直した方が良い」などのアドバイスを頂けたら嬉しいです(描写の仕方やキャラの動かし方など)。
よろしくお願いします。
彼は独り、両剣を床に突き刺し、跪いていた。
冷たく鋭利な刃が突き刺さっている床には、両剣を中心として、幾何学的な光の模様が描く円陣が浮かび上がっている。
「剣よ。四代元素へと分かたれし前の大元の結晶よ。
汝の秘められし力の一端を我に与え、此処より彼方へと転移させよ」
彼は剣に要求する。凛とした声でありながらもどこか柔らかな声で彼は詠唱する。
剣は要求に応え、黄、碧、赤、蒼へと輝き、目も眩むような白色へと変化を遂げる。
剣の光が、暗がりの部屋を煌々と照らし出す。
「此処だ。容疑者は此処だ!」
扉が勢いよく開け放たれ、拳銃を手にした男達がなだれ込む。
もう遅いよ、アンタら。
彼は唇をつり上げ、笑った。
幾人かが銃を構え、発砲する。蒼色に輝く弾丸が銃口から飛び出し、彼の身体を撃ち抜く前に、
「何だと!?」
暗く狭い地下室から、彼の姿が忽然と消え失せた。
後には、
「そんな、馬鹿な……ありえん」
諜報機関の精鋭部隊が、後に残された。




