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レイヴァンは白を基調とした服を身にまとい、立派な剣を腰に差していた。
全力で階段を駆け上がると目の前に大きな扉が現れる。
一息ついた後、両手で扉を押し開くと、そこには一面の花園が広がっていた。
辺りを気にしながら色とりどりの草花の中を進む彼は突然背後から名を呼ばれた。
振り返るとそこには純白のドレスに身を包み、長い緑色の髪が印象的な女性が立っている。
彼女を見たレイヴァンの顔が思わず綻び名を呼ぶと、彼女も応えるように名を呼び返す。
二人は互いに駆け寄ると、花園の中心で強く抱きしめあった。