プロローグ
※この物語に出てくる 人物名・学校名・団体名 は架空のものです。ですが、実話に基づいた物語です。
ある日、とある会社に就職した私は、ネット依存症の人間だった。
インターネットを1日1回はしないと発狂し、物に当たってしまったりする。
それに加えてリアルの人物と会話することが苦手で、人見知りが激しい。
目を合わせることが出来ず、いつも目を逸らしてしまう。
そんな私にも、友達と呼べる相手がいる。
「こんにちは。いつも返信ありがとう! さくちゃん」
ネット上で知り合った「深山 桜」という女の人。 現役の女子高生、俗に言うJKだ。
朝の数分と平日の18時頃からでないと会話できないあたりが、彼女の真面目さを醸し出している。
「帰宅部です」という単語が出るあたり、少し真面目さに欠けているかもしれないが。
最初の頃は、好きなアニメのキャラになりきった「なりきり」という遊びをしていたが、だいぶ親密になった頃に、私から暴露を始めた。
そうして分かったことは、
①私が住む町と近隣の市に住んでいる。
②恋人は居ない。
③同じキャラが好きである。
といった、共通点と、親近さ。
……そう。
これは、そんな経緯で知り合った彼女に恋をした、とある男性の物語。