道化師の茶会
声劇用台本
登場キャラクター
ダージリン・フリージア 女
アッサム・アヴドゥル 男
レディグレイ・ファリス 女
E・ブレックファースト・アドラ 男
R・グレイ 男
縁 女
プリンス・オブ・ウェールズ 男
グロウ・スリ 男
セイロン・ディンブラ 女
キームン・フェイ 男
…とある居城
円卓にて
アッサム: さて?大体、集まったみたいだね…一体何人の阿呆が道化に騙されたんだろうね。……ダージリン?
ダージリン: 知らないね、君らが勝手に集まったんだろう?
ボクの屋敷にゾロゾロと。……聞くなら直接聞きなよ、その浮いてる奴にさ
※円卓の中央の空中にクラウンフェイスの仮面が1つ浮いている
アッサム: ……。つってもさ?、コレさっきから同じ事しか言わないじゃない?オジサン疎くてねぇ、今の流行りには。知ってる?ファリスちゃん。
レディグレイ: 誰が『ちゃん』か!妾を気安く呼ぶでないわ!!そんなモノが流行ってるかも定かでないし、それに妾はこの茶会とやらを認めておらぬ
アッサム: だけど、席にちゃっかり収まっちゃってるじゃない
レディグレイ: 一々揚げ足をとるでないわ!妾には成すべき事がある 。
アッサムに対しそっぽ向くレディグレイ
アッサム: つれないねぇ、、さて見回した所結構な大所帯だけれど。まさか全員『あの話』の参加者なのかい?オジサン覚えきれないなぁ……
セイロン: 別に全てを覚える必要はないのでしょうか。席に着いている方だけで良いのでは?
※クラウンフェイスが機械的な音声で
クラウン: 『まだ参加者が揃っていません、よって接続できません』
アッサム: っと、まぁ。こんな感じだよねぇ?で、暁の聖女……セイロン王女殿下で合ってるかな?
セイロン: 間違ってはいませんが、聖女と言われるのは些か面映ゆいですね。
グロウ: ………。アンタ目が見えねェのかァ?その目隠しみてぇなのぁ、何だ?
セイロン: コレですか?あぁ……私人の目を見るのは苦手なんですよ。
※軽く舌をだしてはにかむ。
グロウ: んでぇ、後ろの3人は従者って訳か?まぁたクセの強ぇのばっかだなぁ。
アッサム: 君だって似たようなもんじゃない…。君の所の従者君、躾がなってないんじゃないの?人の会話邪魔しちゃってさ
※向かい側の席に座る男に指を指すアッサム
グロウ: あぁっ??……
ウェールズ: グロウ。勝手に余の品格を貶めるでない。
それと貴様、躾と言ったがコレは従僕であって、犬ではない。よって躾ようがないな。礼儀を欠いたことは詫びよう
グロウ: …~っ。閣下ぁ、もう少しマシな言い方ぁねぇのかぁ?
アッサム: 閣下?……君どっかの国のお偉いさんなのかぃ?
※一連の流れに痺れを切らしたダージリンが割って入る
ダージリン: キミら煩いねぇ。人ん家でさ。
何でも良いけど後、何人来るのかな?ボク把握してないんだけど?
アッサム: ありゃ?怒ったのかい?ダージリン。
ダージリン: 別に怒る事じゃないね、ただいい加減飽きてきたんだよ…一体いつになれば始まって、いつになれば終わるのかってさ
セイロン: 席は後1つ空いてますね……。今、座られているのが7人ですから、8人揃えば、と言う事でしょうかね?
ダージリン: それは分かってる、ボクはその1人とやらがいつ……
ダージリンが話してる途中でバン!!と扉が開き
縁: (食い気味に)頼もーう!!此処に来れば願いが叶うとお聞きして参ったのだが、相違ござらぬか?!?
おぉ!既に集まっておられ申したか!某道に疎くてな迷っておったでござる……許されたし。ん?某はソコに座れば良いのか?立って居られる御仁もいるが?
ダージリン: ……はぁ(ため息)、まぁた騒がしいのが来たねぇ?ボクの屋敷はパーティ会場ではないぞ?
アッサム: へぇ、黒髪か珍しいね。君……コレに何か貰ったかい?
※浮いてる仮面にアゴで示すアッサム
縁: おお!その奇っ怪な仮面からはコレを貰ったが?
※胸元から勾玉を取り出しで見せる
ダージリン: 変わった宝石?だね、何にせよソレから貰ったんなら君の席は空いてるソコでいいよ
。ようやく先に進んでくれるんだろうね?
※ダージリンが仮面を見上げて言う。
クラウン: ……認証コード……オールクリア……接続開始
※機械的な音と共に円卓が光り、仮面の目が開き不気味な笑顔のマスクに変わる
クラウン: やぁ!良く集まってくれたね、私は【トワイニング】のクラウンと言う。他にも『ピエロ』と『ジェスター』が居るけど2人共別の用事があってさ。今は居ないけど何人かは会ったことが事あるんじゃないのかい?
ダージリン: トワイニング……ね。女王直属の御偉方がなんでボクの屋敷を選んだのか、聞いてみたいね?
クラウン: あぁ。簡単な話だよダージリン・・・君の魔力が非常に相性が良かっただけだ。
場所も丁度中間だったしね?皆を集めるには打ってつけだって『ピエロ』が言ってきたから、試したらびーっくりする位スムーズだったのさ。感謝しているよ
ダージリン: ~っ。そのピエロとやらに特大の魔力ぶち込むから連れてきてよ。
レディグレイ: その名前を騙る事は女王の許しがあっての事じゃろうな?クラウンとやら。
クラウン: レディグレイ・ファリス譲‼見目麗しく。当然女王陛下の勅命さ、勝手にこんな事できるわけないだろう?お叱りを受けちゃうじゃないか。
レディグレイ: よくもまぁ、ぬけぬけと言うものぢゃ。お主らが好き勝手やってるのは有名であろうが!
キームン: あー。そぉろそろ僕も会話に混じってええかなぁ?割とさっきから目立つ格好で居るつもりなんに、だぁれも見向きもしよらへんやん?悲しぃなってきてなぁ……
レディグレイ: なんじゃ貴様は!横やりをいれるでない!
キームン: んな事言われてもぉ、お嬢ちゃん?このままやったら永遠にほったらかされそうでなぁ…
無駄話ばかりが過ぎそうやし、早いとこ本題に入りたいんよぉ僕は。こーみえて忙しい身やさかいに。
アッサム: そりゃぁ皆同じようなもんでしょうに。だけど…顔も名前も一致しないんじゃ何の話かわからないじゃない?コミュニケーションってもの大事だよ、後、君に触れなかったのはさ?そんなテーブルに足組んで帽子を顔にかぶってちゃ気になっても触れないのが常識人だよぉ。寝てるかもしれないしね
ウェールズ: …確かにな、置物か装飾か悩んだが口はついていた様だな。せっかく切り出してくれたのだ。数も揃ったのだろう?クラウン。
ダージリン: 大体がボクの!セリフなんだけどねぇ…はぁ...早く進めてくれる?
キームン: なんやえらい言われようやねぇ、まぁええわ僕も時間とられるんは嫌いやし、ちゃちゃっと始めてもらえると助かるわぁ
クラウン: 気持ちはよぉくわかる。でもね?残念ながらまだ始められないよ。
ダージリン: はぁ?!数はそろってるじゃないか…なんで始めれないのさ?
クラウン: それは...君がわかるよね?ファリス譲……
レディグレイ: ……っ!
ウェールズ: ...。
ダージリン; …ファリス?
アッサム: ?ファリスちゃんも参加者なんじゃないの?サファイアのネックレス渡したの君じゃないのかい?クラウン。
クラウン: あぁ、確かに私が彼女に贈ったさ。もっとも「サファイア」ではなく「タンザナイト」だけどね。まぁ、さて置いてだ?もう一人の『彼』はどうしたのかな?
レディグレイ: ……。
クラウン: 私は…『彼』が来るのだとばかり思っていたのだけれど…?
グロウ: あぁ??話が見えねぇなぁ……こぉの茶会ってぇ、のは人数が最初っから決まってんじゃぁねぇのか?
クラウン: 人数は決まってるさ。私が言ってるのは誰がそこに座するのかって話で、物語の面白みって奴が大事だろう?
グロウ: ~っ?意味がわっかんねぇな?
ウェールズ: やめよグレイ……直に解る事だ。話が頓挫ばかりしては進まぬ。しつける方の身にもなれ。
グロウ: っ…言いかたぁ...。
クラウン: そーゆー所だよ?従者君?君に分かりやすく言うと、座ってるのは皆【主】とゆー事になる……本来の発言する権利はとぉーぜん、【主】様だけさぁ。他を見たらわかるよねぇ?ただ、君は良いよ許そう、君たちは
グロウ: っ。いっちいち上からで気に食わねぇなぁ!
ウェールズ: よせと言っている。
グロウ: …ち。
クラウン: で?…まだ答えを聞いてないけどファリス譲?。
レディグレイ: 彼は……奴は来ぬ!妾が来てる事が答えじゃ!何よりあの時に言ったはずではないか!こんな「茶会」認めぬと。
クラウン: 聞いたとも。そして…私も言ったねぇ?「いづれの答えにしても君たち二人は来てもらう」と・・・自主性を重んじる主義なんだけど仕方ないねぇ。
※パチンと指のなる音がする。
一同: !?っ
グロウ; っ。なんだぁ…?
セイロン: ・・・扉?でしょうかぁ?
縁: 扉で、ござるな。
ダージリン: ~っ、まぁた勝手してくれるねぇ!。……で、君等は何してんのさ?
縁: うむ、セイロン殿が髪を結ってくれると申されてな?
セイロン: せっかく綺麗な長い髪ですもの、束ねてるだけではもったいないでしょう?
アッサム: なんか、和んじゃってるねぇ…この状況で二人とも大物だ…。
クラウン: さて、少し強引だけど……その『彼』を転移させてもらったよ。『彼』の名前はR・グレイ、記憶を無くした青年で記憶を取り戻すのが[願い]だそうだよ。
アッサム: 転移魔法?!直接の単体にかぃ?でたらめだねぇ。普通はゲートを繋げて通ってもらうシステムでしょうが……。
ダージリン: 何も出来ない訳じゃないだろう?膨大な魔力が必要になるだけで
アッサム: 誰も彼も、もってないのよ君みたく…膨大な魔力なんて。
ダージリン: あっそ…。
レディグレイ: っ!?ルージュ!!...貴様!ルージュに何をした?!
クラウン: ……。あー・・ファリス譲??
レディグレイ: なんじゃ?!
クラウン: 。。え?本当に言ってるのかい?
レディグレイ: 何がじゃ!!ルージュは無事なんじゃろうな?!
クラウン: 。。。当然、彼は無事だよ。私達はゲストを丁重に扱う義務があるしね?それよりファリス譲、見てもらいたい物があるんだけど。いいかな?気はあんまり進まないのだけど。
アッサム: やけに遠回しな言い方するねぇ?
クラウン: あぁ、頭を抱えてるよ実際……。まぁいいさ皆にも観て頂こう。
※ブンっ…と映像が写しだされる。
キームン; 監視カメラやないの、趣味悪いわぁ君等。
クラウン: っは!君も得意分野だろう?こんな事。私達は業務に支障がない限り見ないさ。黙ってみてなよキームン。
キームン; …へぇへぇ、わかりましたよ。
※以下映像内のやりとり
R・グレイ: ・・・・・・こは、何処なんだ?君もさっきのマスクの奴と関係があるのか?!。。。それに何も思い出せない…なんだこれは
レディグレイ: お、落ち着くのじゃ!まずは落ち着いて妾の話を聞いて欲しい。
R・グレイ: あ、あぁ・・・すまない。そうだな一先ず君の名前を聞いていいか?
レディグレイ: うむ、そうじゃな。互いに名前を知らねば先には進めんじゃろうしな!妾はレディグレイ・ファリスじゃ、ファリスと呼んでくれ。
R・グレイ:・・・ファリス…わかった。僕は・・・
レディグレイ: お主の名前はルージュ・・・R・グレイじゃ。