表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/77

30話 天下統一

趣味がてらに書いてみました

戦国時代にネットショッピングを持っていたら、こうするだろうなと思って書きました

楽しんで頂けたら幸いです



―― 1574年2月


信長を討ち取った後、大河は1年余りで織田の残党と武田家に敵対する勢力を掃討し畿内を制圧した

武田家が畿内を完全に制圧したことで畿内の安全性が高まり、活気が戻り始めていた


そこに、宮中からの使者がやってきた

朝廷の実力者である三条西実枝が面会したいとのことであった

大河は、宮中に参内し三条西実枝と面会した


三条西実枝

「信長を討ち取ったこと誠に大儀であった」


「ははっ」

と大河は不思議なことを言うなと頭にハテナを浮かべていた

信長は朝廷の財政を支援し、朝廷を救ったのではなかったのか

そのため、朝廷が信長を邪険にする理由が思い付かなかった


「ははは。疑問があるという顔じゃな」

と実枝は大河の顔を見て言った

すると実枝は大河に説明を始めた

それは、正親町天皇は織田信長がキリスト教に鞍替えし、この国をキリスト教国にしようとしていることを知り憂いていたとのことだった

そのため、信長と対立していた足利義昭を使い信長の打倒を目指していたが、うまくいっていなかった

そこに、武田軍が信長を打倒してくれたので、感謝を伝えたかったという訳だった


「ですが、それを俺に言って良いのですか?」

と大河は自分もキリスト教に鞍替えし朝廷の敵となる可能性があることを指摘した


「それはあるまい」

と実枝は笑って言った


「何故です?」

大河は実枝が確信していることを不思議に思った


「それは、お主には強力な八百万の神の加護があるからよ」

と実枝は衝撃的な事を言った


「は?」

と大河は呆気に取られて思わず素が出てしまった


「ほう、気付いておらなかったか」


大河は、宮中であったことに衝撃を受けていた

そして、大河は自分がこの世に転生した意味をおぼろげながら理解したのであった


その後、朝廷の支援を受けた武田家は、9年を掛け全国を支配下に収めた


―― 1583年8月


天下統一を果たした武田家は幕府を起こした

足利義昭が抵抗を示したが、足利家にもはやそれを妨害する力はなかった

義昭が、武田家にすり寄った時期もあったが、大河がそれを許さなかった

今更、足利幕府が復興しても世が良くなるとは到底思えなかったからだ


また、キリスト教宣教師が武田家の支援を条件に布教を願い出ていた

だが、大河はキリスト教宣教師はその国を占領するための先兵だということを知っていたため、布教すら拒否した

こうして、武田家が勢力を伸ばすと供にキリスト教は排除されていき、宣教師らは国外に脱出していった


そして、武田幕府の初代将軍には、武田勝頼が就任した

大河が、武田幕府の将軍には武田家の血筋がなるべきだと譲らなかったからだった

大河は、将軍ばかりか幕府の要職を全て固辞して甲府へ戻った


大河には、やるべき事があったからだった

家族を甲府に呼び、やるべき事をやり始めた


大河は、数年前から甲府の郊外に巨大な地下図書館を建設させていた

直江津に医療の図書館を作ったのと同じように、あらゆる現代知識をこの図書館に収めるつもりだった

そのため、その規模はとんでもなく巨大なものとなっていた

地下に図書館、地上は研究所とした

図書館を地下にしたのは、火災を嫌ってのことだ

だが、地下は湿気がある。それは換気に気を配った設計で防いだ

地上部分は地下の知識を現実の物とするための施設である


大河は、日々本を出しては兵に分類させ収納していった

そして、この施設を岩崎家で管理して欲しいと巴にお願いした

巴は、直江津の図書館の管理を一向宗に任せ、新しい図書館と研究所の館長、所長に就任した


――1年後、1584年8月のとある日


「うぐっ」

大河は研究所に入った所で突然倒れた

それは唐突に発生した、そしてそのまま帰らぬ人となった

享年は38歳、奇しくも樹が戦国時代に転生した歳と同じであった


大河の遺体と面会した巴は

「大河、今までありがとう。そして、救ってくれてありがとう」

と嗚咽しながら大河に感謝した


初めて投稿致します

拙い所もあると思いますが、広い心でお読みいただければと思います

誤字脱字、歴史考証の不備など歓迎いたします

しかし、物語優先で時代考証は完璧にしようとは思っておりませんのでどうぞよろしくお願いいたします

また、告知なしでの変更等がありますことをご了承ください


お気に入り登録、評価などをしていただけたら幸いです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ