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12話 越中攻略

趣味がてらに書いてみました

戦国時代にネットショッピングを持っていたら、こうするだろうなと思って書きました

楽しんで頂けたら幸いです



1566年3月

大河は、越後全域に兵を募った

そうすると各地からぞろぞろと集まりだした

その数20000


「希望する者に1年1石で召し抱える。しかし、農繫期も家に戻れぬことになる。希望する者は申し出るように。また、功のある者には追加で報酬を出す。しかし、乱暴狼藉はご法度だ。軍の規律に従ってもらう」

と大河は通年で軍を派遣できるように改革していくつもりだった


そうすると希望者は10000程となった

それ以外の10000は土地持ちだったり、相続することが決まっている者だったりと農繫期に戻れないことがネックな者であった


この10000の訓練を謙信に任せた


この上杉謙信という男の戦の才は別格である

そして、この男が訓練すると、それは正に地獄の特訓という形容がピッタリだった

実は、謙信が用いた用兵で被害を受けた信玄らが謙信の用兵を真似たことがあった

しかし、それを完全には物にできなかった

その理由が、兵達の練度にあった

それ程までに謙信の兵は練度が高かったのである

それを正に今大河は体験していた


「うげぇ。これが謙信流の訓練かよ」

と大河が言った


そう、30kgの荷物を背負って山の登り下りを毎日20km

それ以外にも陣の作成、道なき道を切り開くなどそれはサバイバルと遜色の無い内容だった

その山登り訓練が終わると戦闘訓練が始まる

そのため、皆、体力お化けと化していた

大河も参加したが、3日と持たず2日でギブアップした


そして3か月が経過した


「大河様に預りし10000の兵は、だいぶ強くなり申した」

と謙信が言った


「うわっ。こ、これは強そうだ」

と大河は軍の溢れる圧力に思わず体をのけ反らせた


「しかし、良いものでございますな。農作業を気にせず訓練ができると言うのは」

などと謙信は脳筋全開の発言をするのであった


――1566年夏


この10000の兵を中核部隊とし総勢15000の兵で越中攻略を目指した


侵攻先は神保長職が支配する松倉城である

神保長職は春日山城の謀反の件に何も関わっておらずと白を切ってはいたものの、松倉城で軍を待機させていたことは判明しており

謀反に関わっていたことはほぼ確実だった


大河、謙信と南越後の元上杉将らは親不知を抜け越中に入り松倉城に迫っていた

この危機に神保長職は一向一揆の支援を受けようとするが、信玄と顕如は義兄弟の間柄である

当然、一向宗は支援を拒否した

これに困った神保長職は畠山に支援を依頼

しかし、畠山家は家中で内紛が起こっており、援軍は出せないとの回答であった


かくして神保長職は単独で迎え撃つしかなくなったのであった


大河は山城である松倉城の麓に陣を張った

松倉城は松倉山の山頂(標高430.9メートル)に位置し、連郭式(5郭)の越中最大級の山城である


これに謙信が鍛えた10000の強兵が中心となりポリカーボネートの盾を持ち攻め立てる


「突撃せよ」

と謙信が命令した


しかし、板倉城は流石に堅固だった

武田兵は神保兵の抵抗の前になかなか前に進むことができない


「流石に、堅いな」

と大河が言った


「如何致しまするか?力攻めでは被害が多くなりまするぞ」

と昌幸が言った


「うーむ。上から仕掛ければ、隙が生れるかもしれないな」


そこで大河は、風の強い山の頂上に行き、20人の忍びにモーターグライダーの訓練を施した


「大河様。このモーターグライダーと申す物で本当に空を飛べるのでございますか?」

と軒猿の頭領左之助が言った


「飛べるぞ。実際に春日山城から飛んで逃げたしな」

と大河が言った


そして、大河はモーターグライダーの取り付け方を実際に見せながら説明した


「これで大丈夫でございますか?」

と小柄な忍びが心配そう言った


「それで大丈夫だ」


大河は20人全ての取り付けを確認してオーケーを出した


「こうやって、風を捕まえ幌を大きく広げるんだ」

と大河はパラシュートに風を当て広げて見せた


「風を捕まえたら、このモーターを動かして空に飛び上がる」

と大河は言いながら空へ飛び上がった


20人の忍びは見よう見まねで、モーターグライダーで飛び上がった


「「「おお~! 本当に飛んだぞ!」」」


大河は、モーターグライダーの操作方法を教え、着陸方法も教えた


「着陸は難しいから、慎重に。あそこにマットを敷いたから、マットに着陸するように」

と大河は、事前に山の木々のない広場に巨大なエアーマットを6個並べて着陸地点を作っておいた


大河から順番に着陸し、忍び達も全員着陸した


「良し、大丈夫だな」

と大河は言った


「それでは諸君、この花火玉を1人4つ懐の袋に入れてくれ。そしてこの火付け棒(チャッ〇マン)を持って空へ舞い上がり、松倉城の上空で花火玉に火を付け投げ入れるんだ」

と大河は言った


「「「ははっ。承知仕りました」」」


忍び達はモーターグライダーで空に舞い上がった

そして、松倉城の上空から花火玉を投げつけ攻撃したのだった

上空からの花火玉攻撃に気を取られながら、更に下から武田兵に攻撃されると、流石の松倉城も綻びが出始めた

武田兵はその綻びから松倉城の中腹まで進軍した

そしてその日の夜、神保長職はこの城では守り切れないと感じたのか、夜陰に紛れ脱出を図った

翌朝、城主が居なくなったことに気付いた板倉城の将兵は武田家に降伏した


こうして越中最大級の山城、板倉城は落城したのであった


そして、すぐさま大河は富山城へ軍を動かした

富山城には逃げ帰った神保長職が防備を固めていた


そこで大河は、富山城にもモーターグライダーを使用した上空からの花火玉攻撃を実施した

その攻撃に富山城の神保兵は慌てふためき、武田兵の城内への侵入を許してしまう

武田兵の侵入を見た神保長職は、抵抗を諦め自身の居城である増山城に逃げ出した

しかし、逃げ出す事を想定していた謙信が、先回りし長職を捕縛した


また、富山城に落ち延びていた北条高広も捕縛された

神保長職と北条高広は共に切腹となり、大河は越中の攻略を完了させた

初めて投稿致します

拙い所もあると思いますが、広い心でお読みいただければと思います

誤字脱字、歴史考証の不備など歓迎いたします

しかし、物語優先で時代考証は完璧にしようとは思っておりませんのでどうぞよろしくお願いいたします

また、告知なしでの変更等がありますことをご了承ください


お気に入り登録、評価などをしていただけたら幸いです

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― 新着の感想 ―
[一言] 作中で使われてる「モーターグライダー」は動力滑空機のことなので、パラシュートの有るやつは「モーターパラグライダー」のほうですね。
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