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5話 軒猿

趣味がてらに書いてみました

戦国時代にネットショッピングを持っていたら、こうするだろうなと思って書きました

楽しんで頂けたら幸いです



大河は、謙信に忍び衆の紹介を頼んだ


謙信

「忍び衆は軒猿と言う」


「その軒猿にお願いしたいことがあります」


「我は大河様の配下となり申した。その言葉使いは不要でございます」


「ゴホン。それではその軒猿を紹介して欲しい」

戦国時代の名将にため口はどうなんだろう?と思った大河であったが、そう言われたら仕方ないと言葉使いを改めた


「承知仕った」


――次の日


商人姿の40代くらいの男が現れた


「謙信様の呼び出しにより参上致しました」


「呼び名は軒猿で良いか?」

と大河


「それでは、仮に左之助と呼んでいただきましょう」

それが商人としての呼び名だそうだ


「それで用件とは?」


「左之助達には上杉家に仕えていた時と同じように情報収集に当たってほしいと思っている」


「それは構いませぬが、今までと同じく所領の安堵と年間1000貫を頂くということで宜しいか?」


「今までと同じで頼む」


「承知しました。大河様は我らでも知らぬ技を使いまする。それでも我らの力が欲しいと?」

そう、軒猿は大河をある程度調べていた

しかし、詳細な情報はあまり入っては来なかったのである


「そうだ。越後周辺に情報網を構築したいと思っている」


「それならば、既に我らが築いておりますれば」


「ならば、それを活用したい」

と言い大河はトランシーバー2台と無線機を楽市楽座で購入し左之助の目の前に出現させた


ギョッとする左之助


「大河様は仏の化身であるからこういう技が使えるのだ」

と謙信が言った


「そ、そうでございますか」

流石は忍者である。動揺を最小限に抑えていた


「これを使ってみてくれ」

とトランシーバーを渡した


「これは?」


「トランシーバーというやつだ。最大で2.5里離れた場所と話せる」


「な、なんと!」

と謙信が驚いた


「そのようなことが可能とは信じられませぬ」

とあくまで冷静な左之助が言った


「ならば、話してみれば良い」


「申し訳ないが信蕃、これを持って下の馬小屋まで行ってくれるか?」


「ははっ。承知致しました」

と信蕃はトランシーバーの片割れを持って馬小屋まで行った

暫くするとトランシーバーから信蕃の声が聞こえてきた


「大河様。馬小屋に着きましてございます」


「ああ、ありがとう。それでは左之助どの、こちらを」

と大河はトランシーバーの片方を左之助に渡した


「これはどうするので?」


「箱の横にある黒いボタンを押しながら話しかけてくれ」


左之助は大河の言う通り箱の横にある黒いボタンを押しながら喋った


「信蕃様。聞こえておりまするか?」


「聞こえておるぞ」

と箱から声がするとさすがの左之助も驚いた


「どうなっておるのだ?」

と言い箱をまじまじと見始めた


「左之助どの。せっかくなので馬の声も聞かせましょう」

と信蕃は馬の近くまで行き声を拾った


ヒヒィィィィン


という馬の鳴き声が箱から聞こえ、左之助と謙信はビックリした


「こ、こんな事ができるとは信じられませぬ」

と左之助


「これが仏の化身の大河様のお力よ」

と謙信は大河を崇めつつあった


左之助にトランシーバーの使い方と充電(ポータブル電源の使い方も)の仕方を教えた


こうして、忍びの情報網にトランシーバーの情報伝達能力が加わった

そして、忘れてはならないのが本城間の連絡網の構築だ

越後の広い区域にある各地の本城に無線機を取り付け、ソーラーパネル付きポータブル電源を持っていき、日中に定期的に連絡をさせる予定だ

この無線機は通信距離が100km以上ある

しかし、山など障害物がある場合は電波が遮られるため通信距離が短くなる傾向にある

したがって、山城の天守閣に設置するなど電波が届きやすい高い所に設置する必要がある

これも軒猿の忍び衆にこの無線機の設置をお願いした


これで遠くに何か起きた場合、直ぐに把握することができる

そして、この機械の設定方法を機密とし、軒猿のみができるようにした

もし、本城の武将が裏切ったとしても、その他の城にある機械の設定が変更されれば実質使えなくなるという寸法だ


「なんとも凄いお方だ」

と左之助


「我が再戦をためらうのも分かるであろう?」

と謙信


「某も今となっては同じように思いまする」


と大河は軒猿を配下に収めたのであった



――大河が軒猿を配下に収めたのと同時期


尾張

織田信長の元に忍びの者が大河について報告をしていた


忍び

「謙信を下した仏の化身という者の正体が分かりましてございます」


「それで、そ奴は何者だ?」


「はっ。その者は岩崎大河と申す者で、2年ほど前に信玄公が軍師として召し抱えた者であるとのことでございます。噂によれば見たことも無い様々な道具を使いこなすとのことでございます」


「ふむ。南蛮貿易の関係者であるか?」


「そこまでは分かりませぬ」


「大儀であった。引き続きそ奴を調べよ」


「はは~」

と忍びは言い姿を消した


そして信長は滝川一益に大河の調略を命じるのであった



小田原

北条氏政・氏康の元に風魔の忍びの者が大河について信長と似たような報告をしていた


「分かった。大儀であった」

と氏政が言った


「ははっ」

と風魔の忍びは姿を消した


「その大河とやらを調略せよ」

と氏康が北条幻庵に言った


「ははっ」


こうして、大河の周りで暗躍が始まるのであった

初めて投稿致します

拙い所もあると思いますが、広い心でお読みいただければと思います

誤字脱字、歴史考証の不備など歓迎いたします

しかし、物語優先で時代考証は完璧にしようとは思っておりませんのでどうぞよろしくお願いいたします

また、告知なしでの変更等がありますことをご了承ください


お気に入り登録、評価などをしていただけたら幸いです

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白い [気になる点] この時代の人にkmは通じないんじゃないかな? [一言] 更新楽しみに待ってます
[気になる点] >トランシーバーというやつだ。最大で10km離れた場所と話せる 流石に戦国時代に「km」が通じるとは思えないです… 「2.5里」とかにした方が雰囲気が出るかと。 [一言] ストーリー…
[一言] ここまで読んできて、1話に一回くらいの頻度で台本形式の台詞が有るのが気になるかも。 今回も謙信の最初の台詞の前とか微妙に気になります
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