19話 米つくり
趣味がてらに書いてみました
戦国時代にネットショッピングを持っていたら、こうするだろうなと思って書きました
楽しんで頂けたら幸いです
3月となり苗つくりの時期となった
米を作るには
田おこし・代かき、苗つくり、田植え、草取り・水の管理・肥料・防除、稲刈り・脱穀、乾燥・もみすり
という工程をたどる
大河は、領民に今回植える米の籾を渡しに行った
大河の領民の長である銀次郎が、大河を出迎えた
銀次郎達は、義信にも協力してもらい田おこしを終わらせていた
「銀次郎さん、苗つくりには、これを使って下さい」
「これは何です?見たこともありませんが」
と銀次郎は聞いた
この時代の米は、赤米が普通である。
そのため白いお米の籾を、庶民は見たことがないのである
「それは新しく開発された特別なお米です。冷害に強く、さらに量も多く取れます」
「でも、初めて植えるのですよね?失敗したら、俺たちは飢え死にですよ?」
「大丈夫です。失敗してもジャガイモで養います」
「分かりました。やりましょう。新しいことをしなければ良くもなりませんから」
銀次郎は、ジャガイモという回避策があることに安堵した
「ありがとうございます。ここの皆で新しい米を作りましょう」
「大河様。因みに、この米はどのくらいの量が取れるのでしょう?」
「色々な条件がありますから、何とも言えませんが、1反で3石は取れる予定です」
「なっ!そんなバカな!そんなのあり得ませんよ!通常の3倍ですよ?!」
と銀次郎は空絵事のような話だと思った
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戦国時代の米の収穫量は1反で1石=150kgである
江戸時代に入り米の改良が行われ、次第に取れる量も増え、冷害や病気にも強い米が作られていく
更に明治時代になると人工的に掛け合わせた米が作られ始め、現代に至るのである
そして、現代の米の収穫量は1反でおよそ3.3石=500kgとなっている
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「そういうお米の種類なので、恐らくそうなります。悪くても2石は取れますよ」
銀次郎はマジマジとコシヒカリの種籾を見つめた
「税として半分取られても1石丸々貰えるのか。3石取れたら1.5石だ。それならば嫁を貰うことができるぞ」
そう、銀次郎はまだ独身であった
大河が選別した領民は、3分の2が次男以降の男であったり山賊をやっていた者など男の独身者であった
今後も力仕事を受け持ってもらうためである
「今年も米の収穫が終わったら開墾を再開しますし、もっと田んぼを貰えば良いと思いますよ」
「そりゃあ、良い話ですね。おっし、やる気が出てきたぞ」
と話が付いたのでコシヒカリの種籾を銀次郎に渡した
そして、銀次郎を筆頭にこの甲斐の地でコシヒカリが遂に作られ始めるのであった
初めて投稿致します
拙い所もあると思いますが、広い心でお読みいただければと思います
誤字脱字、歴史考証の不備など歓迎いたします
しかし、物語優先で時代考証は完璧にしようとは思っておりませんのでどうぞよろしくお願いいたします
また、告知なしでの変更等がありますことをご了承ください
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