8話 甲府で開店
趣味がてらに書いてみました
戦国時代にネットショッピングを持っていたら、こうするだろうなと思って書きました
楽しんで頂けたら幸いです
大河を除く3人は、甲府で新しい店の開店を準備していた
「忙しい、忙しい。ほら、佐吉。それはこっち!」
と佐吉に巴から叱咤が入った
「うひ~、大変だ~」
と言いながらも佐吉は幸せそうだった
店の規模が川越の時の3倍となり30畳となった
店の販売品は川越の時の反省を活かし、信玄にこれだけは避けてくれという品物を聞いておいた
それは、米、塩、木材関係、金、銀であった
これ以外は販売しても良いとのことであった
また、武田家お抱え商人の印ももらった
巴は、大河から提示された販売して欲しい品一覧を見ていた
それは、清酒、酢、かつお節、醤油、みりん、砂糖、出汁つゆ、ステンレス製鍬であった
それ以外は、巴と静で決めて良いとの言質を大河からもらっていた
そこで巴は、この季節のフルーツを出すことにした
焼き芋である
大河に焼き芋を食べさせてもらった時、これは売れると思ったのだ
それと、料理の味を変えてくれるいくつかの調味料、石鹸類を出そうと思っていた
それぞれの値段だが
清酒(安物):1升瓶 150文 (この当時の酒の値段が1升で124文のためこの値段)
清酒(高級):1升瓶 300文
酢:500ml瓶 6文
かつお節:1本 60文
かつおの削り節(小袋):100g 20文
かつおの削り節(大袋):500g 80文
醤油:酸化抑制500mlペットボトル 8文
みりん:500mlペットボトル 8文
砂糖:1kg 10文 (長崎での値段:1kg 240文)
出汁つゆ:1Lペットボトル 15文
白だし:500mlペットボトル 8文
焼き芋:1本 5文(品種:シルクスイート、紅はるか)
ボディソープ:500mlボトル 16文
ヘアーシャンプー:500mlボトル 16文
石鹸(ハンドサイズ):2文
ステンレス製鍬:90文
となった
容器は202Xのままである
容器を移し替えるのが面倒になったのと、バレても構わないと開き直ったためである
3人が商品を棚に並べていると大河が店に入ってきた
「「大河、店はどう?」」
大河に駆け寄ってきて巴と静が言った
大河が店を見渡すと
「良いね、俺よりも才能があるかも」
調味料の一角があり、ウェディングケーキのような展示用テーブルの上に、目玉商品の醤油が目立つようにされていた
それ以外にも新商品の出汁つゆコーナーが設置されていたり
石鹸コーナーには、丸テーブルの上にテーブル掛けが掛けられ、その上に石鹼類が置かれていた。
それに、肌が綺麗になるなどの宣伝文句が書かれた紙を貼って、商品をアピールしていた
「店はこれで良いだろう」
と大河が言った
店の広さが3倍となり、商品の種類が増えたこともあり、昭和の商店のような趣になっていた
1562年10月初旬
甲府に第2次大網屋がオープンした
大河は、川越の時のように宣伝しないとあまり客が入らないと思っていた
しかし、そうではなかった
畑を耕してくれた300人が来てくれたというのもあり、初日から大変な客入りだった
中年武士
「大河どの。かつお節を買いに参りましたぞ」
「おお~。あの時、味噌汁の作り方を聞いたお武家様」
「それで、かつお節というのは、どれのことですかな?」
「これでございます。しかし、かつお節には2種類あります。一つは削る前のかつお節。これは使う時に削る必要がありますが美味しいです」
「ふむ」
「もう1つは削った後のかつお節です。こちらは削る手間が掛かりませんが味が落ちます」
「なるほど」
「削るのが面倒なら削り節を、面倒よりも味ならばかつお節を購入ください」
「それならば、削り節の大袋を頂きますかな」
「分かりました。この袋1つで80文となります。このかつおの削り節をご飯に乗せ、ここにある醤油を掛けて食べても美味しいですよ」
「それならば、その醤油もくだされ」
「分かりました88文となります」
中年武士は、かつおの削り節と醤油を購入し、嬉しそうに家に帰っていくのだった
そこから、次々と畑を耕した武士達が、かつおの削り節と醤油を購入していった
「ふひ~~~、やっと終わった~~」
と大河が言った
300人全員の対応がやっと終わったのだ
「大河お兄ちゃん~、こっちを手伝って~」
と静の声がした
そちらを見ると、静が石鹸の説明をしていた
どうやら、女子たちが石鹼の更なる詳細な説明を要求しているようだ
「分かった」
と大河が石鹼コーナーに行く
「どうされました?」
女子たち
「どうやって使うの?効果は?」
「ボディソープの使い方は、云々かんぬん。効果は、肌の汚れが取れ、白くなります。透明感が出てきて、お肌がツルツルになります。この子のように」
と大河は静のほっぺたを指さした
「シャンプーの方は・・・で、効果はこの子のようにツヤツヤな髪になります」
と大河はやはり静の髪を指さした
ある女の子
「2つ買うと32文ね。買うわ」
別の女の子
「私も買うわ」
女の子たち
「私も」
「私も~」
となんとか初日が終わった
大河達4人は疲れ切っていた
家に帰ると糸が切れたように眠りについた
初めて投稿致します
拙い所もあると思いますが、広い心でお読みいただければと思います
誤字脱字、歴史考証の不備など歓迎いたします
しかし、物語優先で時代考証は完璧にしようとは思っておりませんのでどうぞよろしくお願いいたします
また、告知なしでの変更等がありますことをご了承ください
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