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属七、金魚、一度

作者: 小夜曲
掲載日:2023/03/29

駄作が出来ました。三年くらい前の出来事を小説にしました。よろしくお願いいたします。


 家で飼っている金魚が死んだ。死因は老衰だった。


 その時私はピアノのレッスンの帰りで、弟と一緒に、バスを待っていた。今から帰るよと母に伝えようとしていた。でも先を越されて、それはかなわなかった。母が叫ぶようにこう言ったからだ。


「金魚が死んじゃった」


 この言葉にいちはやく反応したのは弟で、私はワンテンポ位遅れて言葉の意味を飲み込んだ。


「なんでぇ!どうして!」


早くも泣きべそをかきだした弟が、スマホに向かってわめきたてる。あぁ、つばが飛んでる、汚いなぁ。母は、落ち着いて、と弟をなだめた。だったら、初めから結論を言って混乱させないでくれ、まずこういうときって、「落ち着いて聞いてね」とか言って話し始めるものじゃないのか。顔をしかめる私をよそに、母と弟はどんどんヒートアップしていった。


「多分老衰で死んじゃったんだと思うの。特に病気をしていたってわけでもないでしょう?」


「でも、最近餌あんまり食べてなかったもん。やっぱり具合が悪かったんだよぉ」


「それでも5年も生きたのよ?金魚にしたら長生きじゃない」


絶妙にかみ合っていない会話。馬鹿らしい。


「とりあえず、帰ってきたら一緒にお別れしましょうね」


「お別れって何?どうするのさ」


「そうねぇ、庭にでも埋めて、さよならしましょうか」


「そんなのやだぁ!金ちゃんが怖がるよぉ!」


お前は、自分が死んだ後、腐ってハエの餌にでもなるつもりなのか。弟の頭の悪さにため息をつく。これだから小学生は。


「でもそうしないと金ちゃん天国に行けないのよ?」


「それも嫌だけどさぁ!俺はやだよ!怖いもん!」


金魚だから金ちゃんってネーミングセンスがおかしいのだろうか。小学生も馬鹿だが、幼稚園生はもっと馬鹿だった。お祭りの屋台で赤い小さな魚を釣り上げてきた、あの弟の顔!私よりも成長の速い弟は、当時前歯が二本抜けた間抜け面だったはずだ。




 ぼーっとしながら思い出していると、いつの間にか電話が切れていた。弟が涙と鼻水でぐちょぐちょの手で、スマホをつき返してくる。うへぇ、ばっちい。たまらずティッシュを取り出す。ちょうど2枚重なって出てきたので、1枚を弟に渡し、もう1枚でスマホをふく。


「汚いからふけ、ほれ」


弟はぐずぐず言いながら、鼻をかみ、顔をふき、手をふき、びしょびしょになったティッシュを私に渡してきた。おい。なにやっとんねん。


「はい、これ」


「はい、じゃねーよ。自分で捨ててこいや」


「でもごみ箱ないもん」


「……」


無言でティッシュを鞄に突っ込む。仕方ない、貸しにしといてやろう。


「姉ちゃんは悲しくないの?」


「何が?」


「金ちゃんが死んじゃったこと」


「……そうだなぁ」


そうだった。曲がりなりにもうちの家族が死んだのだった。薄情者だなぁ、私。


「ちょっとは悲しいけど、そんな大泣きするほどじゃない」


「…へぇ」


弟はまだ赤い目を背けると、道路を眺め始めた。私もつられて道路を見る。白いファミリーカーが、目の前を通り過ぎていく。巻き上がった風に吹かれて、前髪がふわりと踊った。




 そうこうしているうちにバスがきた。後ろのほうの座席に並んで座ると、私は楽譜を取り出した。家までの20分、習ったことの復習をするのが私の習慣だった。


 今日おもに言われたのが、属七、一度の解決のメロディー。パーマをかけまくった暑苦しい髪をした先生は、その髪を振り乱しながら力説していた。


「属七、一度のメロディーはモーツァルトに多くて、それぞれのフレーズの終わりを飾るのね」


ほへぇーと生返事をした私に先生はこう続けた。


「楽典的には解決を意味するけど、教会的にはアーメンって意味もあるの。神に捧げる音よ。死者の魂を慰めるためでもある」


なんてタイムリー。その数十分後、金魚の訃報を聞くとは思いもしなかった。


「ハ長調のメロディーだと、ソシレファの和音、ドミソドの和音になるわね」


そして先生はポロンとピアノを鳴らして見せた。


 珍しいな。先生との会話をここまで鮮明に思い出せるなんて。バスに乗るころには、いつもどこか忘れてしまうのに。私はやっぱりショックだったのだろうか。金魚が死んでしまったことが。




 家に帰ると、玄関に置いてある水槽のボンベが止まっていた。ヴヴヴと振動を立てていた機械が止まってしまい、玄関がやたら静かに感じる。


「あら、お帰り」


母が駆け寄ってきて私たちを出迎える。


「金ちゃんは?どこ?」


弟が詰め寄る。母があそこよ、と指さした先は水槽だった。


「嘘、まだそこにいるの?」


「そうよ、お別れは夜のほうがいいかと思って」


全然気付かなかった。目を凝らすと、浮かぶ水草の向こうに白い腹が見える。逆さまになって浮いている「それ」は、元の色を失い、白くなったように見えた。まさに死んだ魚の目。粘液をまとった目は、私たちを、いや、それより遠くを見つめている。


「気持ち悪」


弟はそうつぶやくと部屋に戻っていった。あんなに泣いていたのに。


「手洗いうがいしなさいよ」


母がその背中に声をかける。

全く、どいつもこいつも馬鹿ばっかりだ。




 部屋で宿題でもしようかと思ったが、どうにもやる気が出ない。そんなときいつも座るのはピアノの椅子だった。ギィギィと鳴る譜面台を起こし、楽譜を用意するとともに勢い良く弾き始める。


 『モーツァルトピアノソナタkv570番』


それがこの曲の題名。モーツァルトの人生の中で後期の曲だ。経済的にも家庭的にも危うい状態だった当時の彼だが、これはあくまで明快に作られている。子供っぽい性格の中に隠された闇というか。楽しくもない役を演じる役者というか。そんな虚しさが、私がモーツァルトを好きな理由だった。


 メロディーは至極簡単。幼稚園生でも頑張ったら弾ける曲だ。しかしその中にある『モーツァルトらしさ』を表現できるかが重要なポイントになる。そしてその『モーツァルトらしさ』が、属七一度であった。直接的な和音は少ないものの、旋律の上をなぞるように何度も繰り返されている。一楽章、二楽章、三楽章。続けて弾いても物足りないので、もう一度一楽章に戻る。二十分位経っただろうか、部屋のドアが開いていることに気づく。


「やべ」


ピアノの音が丸聞こえだ。うるさいと怒られる前に閉めてしまおう。扉の前に立つと、その向こうに人が立っているのが見えた。


「うわぁ!」


その人物…父は驚いて後ずさる。


「自分で盗み聞きしといてなにびっくりしてんのさ」


思わず突っ込んでしまう。根っからの天然なのだ。


「いや、ごめんごめん。上達したなって思って」


「なら入って聞きなよ」


「いいのかい?」


「駄目なわけないでしょ」


とりあえず部屋まで引っ張り、近くの椅子を引き寄せる。


「そこ座っていいよ」


ありがとう、とお礼を言いながら父は椅子に腰かけた。


「属七一度か」


楽譜の横に置かれたノートを見て、父がつぶやく。


「えらいな。習ったことノートに書いているのか」


「うん。すぐ忘れちゃうし。かといって楽譜に書くのも好きじゃないから」


楽譜に鉛筆で何か書くのは好きではない。それだけですごく汚くなったように見えるから。


「あのね、属七一度ってアーメンっていう祈りの意味もあるんだって。死んじゃった人に捧げるメロディーなんだって。随分タイムリーだと思わない?」


「…金ちゃんの事か」


「そう。だからこうやってモーツァルト弾けば供養になったり?なんて」


「確かになぁ。面白い供養だ」


「でしょう?」


二人で顔を見合わせて、声を殺して笑いあう。


「ねぇ、父さんは金ちゃんが死んで悲しい?」


父はたっぷり十秒ほど悩んでから口を開いた。


「実をいうとそこまでじゃない。まぁ、俺があんまり世話しなかったのもあるだろうけど」


「母さんが聞いたら怒りそうだね」


「絶対言うんじゃないぞ。今月こそ小遣いが減りかねない」


「言わない言わない。でも、私も内緒にしてくれる?」


「うん?」


「はっきり言ってあんまり悲しくないんだ、私も。五年も長生きして、もう十分な気もするし。死んでくれてよかったとも思えないけど、大騒ぎして喪に服す気もない」


「そうか。俺と同じだな」


「うん。だから共犯」


今度は目だけで笑いあう。父がいてよかった。それだけで気が楽になった。




 それから二時間ほどたっただろうか。面倒な幾何の証明を解いていると、下の階から声が聞こえた。もうすぐ夕飯らしい。今行く、と怒鳴って部屋を出ると、ちょうど弟と目が合った。泣き腫らした目をしているが、鼻歌を歌っているところを見ると、少しは立ち直ったらしい。私を見るとすぐに声をかけてきた。


「ねぇねぇ姉ちゃん!後でゲームしよーよ!さっきさ、新しいコース達成できてさ…」


「はいはい分かった分かった。一回黙ろうか」


「なんだよそれ、絶対やってくれないやつじゃん」


「宿題終わってないんだよ、しゃーねぇって」


そんなことを言っているとリビングについてしまった。


「今日はねぇ、親子丼ときゅうりの炒め物。二人とも好きでしょう?」


すかさず母は話しかけてくる。確かに私は親子丼もきゅうりも好きだ。だけど今日は安心の気持ちのほうが大きかった。さすがに母も考えたのだろう、魚料理はない。ただでさえ空気の読めない母がもし魚を食卓に出していたら、弟はまた号泣していただろう。そして当の弟は私の心配もつゆ知らず、リモコンを前に叫んでいる。


「うげぇ、今日面白い番組無いじゃん。スポーツもパッとしないしさぁ」


「ならお父さんももう少しで来るし、ニュースでいいわよ。あんたたちも、もう大きいんだから、もうちょっと社会の事に目を向けなきゃ。大人になってから苦労するわよ」


「いや、ニュースも面白いの無いんだよ。誰が結婚した―やら不倫した―やらそんなの社会に出たって役に立たないよ」


「お、今日は親子丼か。よしよし」


急に聞こえた低い声に驚いて後ろを見ると、父が立っていた。母と弟の攻防をBGMに話しかける。


「もしかして、親子丼にもめんつゆかけるつもり?」


「うん。そのほうが美味しいし。お前もかける?」


「やだやだ、親子丼への冒涜じゃん。そっちこそ、血圧上がるよ」


「相変わらずお前は痛いところつくなぁ。で、あいつらは?なにやってんの?」


「見たい番組無いんだって。それで二人で抗争中」


「へぇー、大変だなぁ」


しばらく黙ってみているとどうやらクイズ番組ということで落ち着いたらしい。おなじみの効果音と共に、罰ゲームを受けるらしい芸人が叫ぶ声が聞こえた。


 


 いただきますもそこそこに、四人で食べ始める。やはりめんつゆをかけずとも親子丼はうまい。親子丼はだしの味が命なのだ。父の誘惑に負けないでよかった。


 『さて次の問題は小学4年生レベルです!答えられないと恥ずかしいですよ~』


 『ちなみに罰ゲームでは…頭上からたらいが降ってきます‼』


テレビから絶え間なく話し声が聞こえてくる。たらいが降ってくるってなんだ、昭和のお笑いか?父も同じことを思ったのか、ぐふっと笑ったような音が聞こえた。


「小学4年生レベルだって、ほら答えられなきゃだめよ、もう5年生なんだから」


「お母さん、こういうのって大人用のクイズなんだからだいたい難易度高いんだよ。答えらんなくったって別に平気だってば」


「でも、覚えたことすぐに忘れちゃったら駄目じゃない。せっかくなんだから復習すればいいでしょう」


弟の意見はある意味的を得ている。こういう番組のコンセプトは主に二つ、「小学生レベルの知識を忘れていませんか?」「今の小学生はこんなに難しいことしているんですよ」これだけだ。だからターゲットは大人。小学生が解けなくったってしょうがない。


 『それでは問題です!理科の熱伝導についてです。この金属板はどのようにして熱を伝えるでしょうか!?』


じゃじゃん、とおなじみの効果音と共にテロップが映し出される。アルコールランプと金属板、それを支える棒のようなもの、3つだけの簡単な図だ。金属板のある一角に向かってアルコールランプが熱を伝えている。反対側には棒。へたくそな図だな。


 『①アルコールランプ側から熱が伝わる


  ②固定している側から熱が伝わる


   さて、どちらでしょう?』


弟と父がそろって吹き出す。母も微妙な顔をしてテレビを見ている。


「いやいやいや、簡単すぎない?幼稚園生でもわかるよ」


「これで分からなかったら笑いものだな」


「だよね。小学生見くびってるのかなぁ」


確かにこれはおかしい。きっとディレクターか誰かが手抜きしたんだろう。芸能人も苦笑いしながら回答を進めている。


「これ、全員の答えがディスプレイに出されるんでしょう?一人だけ間違ってたりしたら恥ずかしいよね。多分俺なら死んじゃう」


「なら俺も死んじゃうなぁ。いきなり親子二人が同時に死んだりしたらみんなびっくりするだろうな。撮影どころじゃなくなるよ」


弟と父がイヒヒと笑う。


「簡単に死ぬとかいうんじゃありません、今だって戦争でつらい思いをしてる人はたくさんいるんだから。こういうのもニュースで見ないから現実感がないのよねぇ。ちょっとちゃんと聞いてるの?」


母の問いかけに誰も答えないまま、シンキングタイムが終わり、司会が叫びだす。


 『さぁ、正解発表です!間違っている人はいるのでしょうか!では、どうぞ!』


映し出された結果に口を開けてしまう。右下に赤い表示が一人。一人だけ間違えている。


 『おっと、なんてことだ!一人ミスをしている人がいる!誰だ誰だ!?』


思わず目を追って、驚いた。今売れているアイドルグループのリーダーが、キャーと可愛らしい悲鳴をあげながらディスプレイを見つめている。あの人が間違えてる?


「え、うそでしょ?さっきあの子、難読漢字読めて褒められてたよ」


「そうだよ、その前の社会の問題でも全問正解だった」


「え、何で、どういうこと?」


変だ。何かがおかしい。


 『なんでミスしちゃったんですか~?珍しいですね~?』


 『やっばーい、どうしよ、私、理科苦手だったんですぅ~』


 『おや、理科が苦手と!?それは残念ですね~。しかし、アイドルだからと言って甘えは許されません!ちゃぁんと罰ゲームを受けてもらいますからね!』


 『わ~、やだよぉ!怖~い!』


テーブルが静まり返っている。ヤラセだ。あの人が素で間違えたんじゃない。


 『それでは、行きます!3,2,1,0!』


 『わ、待って、やめてやめて、うそでしょ、え、あ、』


アイドルの声色が変わり、おびえた顔になる。しかし数秒後、ゴン、という重い音とともに彼女が崩れ落ちた。

たらいが当たる直前の彼女の顔を、カメラがズームアップする。スローモーション。たらいが当たる。顔がゆがむ。スタジオから笑いが起こる。味を占めたように何度も繰り返す。

変顔だ、アイドルでもこんな顔するんだな、声が画面から聞こえる。それでも続く。当たる、当たる、当たる。


「え、」


母がつぶやく。


「……あぁ」


父がつぶやく。


「ひどくない?」


弟がつぶやく。


ようやく立ち上がったアイドルが、元の顔に戻って話し始める。


 『ヤダ、もう~!いったーい!』


スタジオから嵐が起きたように大爆笑。嵐の中心に、細い体が頼りなさげに揺れていた。



「ヤラセでしょ」


無機質な声がした。しばらくして気づく。弟の声?


「そうだねぇ。あれは酷い。けどまぁ…」


「さっきのがなかったら番組つまらなかったでしょうね」


「あぁ」


やたら呑気な声で頷きあっている。これは、母と父の声? 何を言っているのか分からず、口を出す。


「は?なにそれ、さっきみたいなことあっても良いの?それが普通なわけ?」


弟も私に被せるようにして怒鳴り出す。


「なんでそんな事言ってられるんだよ?流石に可哀想だろ!?」


興奮する私達を両親は不思議そうな顔をして見ていた。


「なんだよちょっと。気持ちは分かるけど落ち着けって」


「そうよ、ご飯冷めちゃうわよ」


「だから、さっきの……」


「仕方ないでしょ?」


は、と口から音が漏れた。意味が分からない。どういう事?仕方ない?


「あの前の問題、見てただろ?罰ゲームで芸人が揉めてスタジオがギスギスしてたじゃないか」


「だからあの子は自分をネタにして、雰囲気を変えたんでしょう?」


「やっぱり良い子だなぁ。ファンになりそう」


「やめて。中年のドルオタなんてみれたもんじゃない。子供達にも悪影響でしょ」


「あはは、これはまた手厳しい」


何故この人たちはこんなに笑えているんだろう。 何故こうも考え方が違うのだろう。 同じ家族だと思えなかった。もう親子丼は味がしなかった。



 結局ギスギスした雰囲気のまま、庭に出た。もちろん、金ちゃんの供養をするためにだ。 弟がスコップを、私が懐中電灯を持って、暗いなか足を進める。 後から家を出た父が、水槽を持って前に立った。


「泣かないんだ」


小さい声で弟に聞いてみる。 懐中電灯で照らされた弟が小さく頷いた。


「うん」


「踏ん切りがついたってわけか」


今度はなにも言わなかった。


 掘り起こされた土を見て父が水槽を差し出す。 暗い夜の中、水の音だけが静かに響いた。水槽のそこに沈んだ「それ」を弟が取り出す。抵抗による水飛沫があがるわけもなく、もうそこに命がないことを私は思い知る。


「お礼しなきゃね」


と母が呟き、弟がありがと、と囁いた。


「またね」


私は救いようのない天の邪鬼だ。感謝なんて出来ない。もう金魚は戻ってこないのに。


 私が照らす土の上に金ちゃんは置かれた。誰からともなく手を合わし出す。儀式みたいだな、なんて思ってしまう。暗がりの中祈る一家。その祈りはどこの誰にどう続くのだろうか。


 きっとなにも変わらない、と私は思う。弟の泣き虫も、母親の空気の読めないところも、父が食べ物にめんつゆをかけるところも。そして私のひねくれ者加減も。金魚が一匹いなくなったところでなにも変わらない。


 祈ればどうだろう、なんて思い付く。この先続く我が家の未来に。少しでも良い変化があるように。寿命をまっとうした金魚のために。


 私はひねくれ者だ。毎日墓まで行って祈るなんて事はしたくない。考えたときに、あのメロディーが頭に流れ出した。モーツァルト。属七、一度。


 あぁそうか。これが良い。

 

 私の祈りは、属七、金魚、一度。 なんて。





 


最後まで読んでくださりありがとうございます。少しでも心に残ってくれたら嬉しいです。

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[良い点] 親子丼のくだりが良い ピアノを弾く人ならではの観点があって面白いです。 [気になる点] 無いと思います [一言] 頑張ってください。それだけです。 良かったです。自分じゃこんなの書けないん…
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