43.弟子入り
その日のうちにルーシアの町を出て、夕刻には、リヴェルの町に着いた。
先日まで泊まっていた安宿に泊まる。
- 明日は、ジークフリードさんのところへ行ってみよう。
- きっとフェルシアーノさんの兄弟子だ。
俺はそう決めて、眠りに着いた。
翌朝、リヴェルの南の村を目指す。
すぐそこだというので、歩いて行った。
村に着き、ジークフリードさんの家を聞くとすぐにわかった。
「おはようございます。先日お会いしたセフィーです。」
家の前でそう叫ぶとジークフリードさんが出てきた。
「おお。セフィー君か。よく来てくれた。」
ジークフリードさんに歓迎してもらう。
「さっそくですが、私の剣技の型を見てご指導ください。」
「やってみなさい。」
裏庭に通され、本に書いてあった剣技の型を披露した。
ジークフリードさんは、大変驚いた様子だ。
「その型をどこで覚えた。」
「半年ほど前、フェルシアーノさんから借りた本で覚えました。」
「なるほどそうか。フェルシアーノは、元気か。」
「はい。とても元気でした。」
「わかった。手ほどきをしよう。ゆっくり型をやってみなさい。」
俺は、ゆっくり剣技の型を行った。
時折、ジークフリードさんが手直ししてくれる。
直された剣技の型を何度かやってみる。
「うむ。12手まではもういいだろう。」
「次の3手だが、昨日見た3手は、斧技の変形だな。」
「はい。双斧の方から教えてもらいました。」
「剣技では、こうだ。
魔法を打ち消すのは、垂直に斬り下ろすのではなく、斜めに斬り下ろす。
片手スラッシュは、内側から外側へ水平に剣を振る。
両手スラッシュも、手前で剣をクロスさせ、外側へ水平に剣を振る。」
そう言うと、やって見せてくれる。
同じように直されながら何度も繰り返す。
「斧技の変形の3手も忘れずに修練するといい。攻撃の幅が広がる。」
「あとは、修練あるのみだ。」
俺は、覚えたても含め15手すべて通しで行った。
何度か行い、何度か直される。
「ほかに何かあるか。」
「剣へのマナの通し方も見てもらえますか。」
双剣にマナを通す。
「おおむね、いいが、」
と言いながら、いくつかアドバイスしてくれた。
「マナの扱い方や集め方は、フェルシアーノに教わったのか。」
俺は、ことの経緯を話した。
「その時と、一昨日と2つも霊薬を飲んだのだから、マナを練っていけば大成するだろう。毒攻撃や麻痺攻撃など恐るるに足らずじゃ。」
「フェルシアーノさんが、木から木へとから木へとすばやく飛び移り、ものすごい速さで移動していたんですが、それも習得できますか。」
「今のセフィー君なら、簡単に取得できるだろう。足にマナを通して走るだけじゃ。」
「本格的にわしのもとで修行するか。長く厳しいものになるぞ。」
「はい。ぜひお願いします。」
「では、準備してくるがいい。まあ、荷物をとってくるくらいでよい。」。
俺は、リヴェルの町に戻り、荷物を持つと宿屋とギルドにサブリナたちあての伝言を残し、ジークフリード師匠のもとにもどった。
夕食時、ジークフリード師匠から声をかけられた。
「セフィー君、明日からは、師弟関係だ。厳しくいくぞ。」
「はい。よろしくお願いします。」
「面白かった!」
「続きが気になる!」
と思ったら
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本当にうれしいです。
よろしくお願いいたします。




