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4.バカ女

 山を下ってしばらく歩くとある村にたどり着いた。

 

 村の雑貨屋で、保存食やヒーリングポーションを買い、情報収集した。




 「山で道に迷ってここにたどり着いたのですが、この近くに町はありますか。」


 「ここは、ドイル子爵領よ。ここから北に進むと街道があって、その街道を東に進むとハ―セル伯爵領のスーズリーの町に着くわ。」


 「ニールの町は遠いですか。」


 「ニールの町までは、馬車で2日ほどかしら。」


 「ダンジョンのある町は、近くにありますか。


 「スーズリーの町にもダンジョンはあるわ。」


 「ありがとうございます。」




 もうドイル子爵にかかわりたくない。


 また、育った町だが、ニールに特に思い入れもない。逆に嫌な思い出ばかりである。


 俺は、スーズリーの町を目指すことにした。


 


 夕刻前にスーズリーの町の西門に着いた。


 ギルドカードを見せるとすんなりと通される。


 ギルドの場所を聞いて、ギルドを目指す。


 そして、ギルドの資料室で、ダンジョンのことを調べた。




 スーズリーのダンジョンは、ニールのダンジョンよりも攻略が進んでいるようだ。


 もう、8Fまで攻略されている。


 低階層では、現れる魔物も大した事なさそうだが、8Fともなると強そうだ。


 俺が、本に熱中していると、同じ年齢くらいで水色の髪をした女性が、立っていた。


 俺の本が空くのを待っていたようだ。


 俺は、かなり時間がたっているのに気づき、本を女性に渡した。




 ギルドを出ようとすると、元メンバーのレイナと出会った。


 俺を裏切ったバカ女である。


 「セフィー。久しぶりね。」


 無頓着に声をかけてくる。


 「どうしたんだ。拠点を変えたのか。」


 「パーティを抜けてきたの。新しく入った奴は、とんでもない奴だったのよ。パーティの連携は無視するし、後衛に魔物を通してしまうの。おまけに私やアリスにちょっかいばっかりかけて、挙句の果てには、宿まで押しかけてくるのよ。もう最低。」


 「ダンジョン攻略はうまくいってなかったのか。」


 「うまく行くわけがないわ。セフィーがいたころに攻略していた6Fはおろか5Fにも行けてなかったわ。」


 「そうか。」


 「セフィーはどうしていたの。」


 「俺は、有意義な時間を過ごしていたさ。パーティを抜けられてよかったよ。」


 「ねえ、一緒にダンジョンにもぐらない。」


 「もぐるわけないだろう。もう裏切られるのはごめんだ。」


 「えー、あの時は悪かったって。」


 「もういい。行くよ。元気でな。」



 

 あいつらのことだ。ダンジョンのことも魔物のことも調べず突っ込んで行ったのだろう。


 しかし、パーティを抜けて本当によかった。


 夜は、ギルドで紹介してもらった安宿に泊まった。




 翌朝、まず、武器を調達に行った。


 剣と盾でこれまでやってきたが、今、手元にあるのは、短刀のみである。


 武器屋で中古の武器を探す。


 俺も、フェルシアーノさんの兄弟子のように双剣で戦うことにしようと思う。


 タルに入った中古の武器から適当なロングソードを2本選んだ。

 

 双剣用の武器ではないが、仕方あるまい。


 その後、雑貨屋で、双剣用のウェストベルトや日用品などを購入した。


 結構な出費だったが仕方ない。

  



 俺は、洞穴に帰って、修練することにした。


 今までは、ほとんど我流でやってきた。


 技と言えばギルドの初級者コースで習ったシールドバッシュだけである。


 本とはいえ、指南してもらえる絶好の機会だ。




 帰る前にギルドで山の魔物について、調べておくことにした。


 資料室で山の魔物の資料を見ていると、水色の髪の女性から、声をかけられた。


 昨日、この資料室で、本を譲った女性だ。



「面白かった!」



「続きが気になる!」



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