39.再会
「ありがとう、助かった。」
魔剣士が俺に礼を言う。
「いいや。それより魔術師は大丈夫か。」
「何とか回復した。もう1発浴びたら死んでいただろう。本当に助かった。」
もう、上から目線の言葉ではなかった。
こちらの被害は、魔術師だけだったようだ。
ナールさんは、特別報酬として俺たちに10万ギルずつ渡してくれた。
そして5日目、無事カナンに到着した。
俺たちは、依頼達成済証をもらい、ギルドで換金した。
ギルドで、リヴェルへの護衛依頼はないか聞くと、それは東側のカナンのギルドで聞くがいいとアドバイスしてくれた。
中継都市カナンは、俺たちのいる西側がレイティナ王国、東側がアンティラ王国になるらしい。
俺たちは、さっそくカナンの東側に向かった。
検問所が2か所あり、1か所目は、レイティナ王国の検問所だ。
レイティナ王国のギルドカードを見せるとすんなり通してくれた。
2か所目の検問所は、アンティラ王国の検問所で、入国税として1万ギルとられた。
すぐにギルドに行きギルドカードを発行してもらう。
Cランクのギルドカードだ。
依頼書の掲示板を見るが、やはり依頼はなかった。
俺たちは、宿を紹介してもらい、宿に入った。
夕食時、アスカとこれからの予定を話し合った。
「明日、リヴェルの町に乗合馬車で向かおう。」
「リヴェルには、いつ着くんだ。」
「馬車で5日ほどかかるらしい。」
「東のカナンも見てみたい気もするが、明日向かおう。」
アスカも同意してくれた。
翌朝、乗合馬車でリヴェルに向かう。
乗り継ぎながら、5日目には、リヴェルに着いた。
道中、アスカと雑談をしながら来たので思いのほか早く着いた気がする。
俺たちはさっそくギルドに向かった。
宿を紹介してもらおうとカウンターに向かったら、ソニアたちと会った。
「やっと来たのね。」
ソニアがそう言うと、ギルドの食堂で夕食を共にすることにした。
再会に乾杯するとソニアが話しかけてくる。
「納得のいく武器は作れたの。」
「ああ、大納得だ。」
アスカが、旅の経過を話す。
ダンジョンを攻略したと聞いて、2人は驚いていた。
「それで、セフィーは、ソニアにキスしてもらうんだと言って、体力の種を温存したんだ。」
「それは、冗談だよ。余計なことは、言わないでくれ。」
俺はそう言って、体力の種をソニアに渡す。
ソニアは、速攻でそれを食べると、俺の頬にキスしてくれた。
「セフィーありがとう。」
思わず赤くなる。
みんなに冷やかされた。
「アスカ、素敵な髪留めとイヤリングね。」
「イヤリングは2人の分もあるぞ。お土産だ。」
アスカが、2人にイヤリングを渡す。
2人ともさっそくつけてくれた。
「似合うよ。マナを高める効果があるムーンストーンのイヤリングだ。」
「あら、セフィーのはないの。」
「俺は、防具に埋め込んでもらったんだ。」
「二人っきりで何か進展はあったの。」
ソニアがそんなことを言い出す。
「実はこの髪留めは、能力値を10%高めてくれるんだが、セフィーとおそろいだ。」
アスカは、そう言うと俺のヘットバンドをとってしまった。
「あら、かわいい。」
サブリナとソニアが茶化し出す。
「サブリナたちはどうしていたんだ。」
「実家に帰った後、ここの3Fでマンティコアやミノタウロスを狩っていたわ。」
ソニアは、レベル16に上がったらしい。
「そろそろ、実家に戻ろうとしていたところ。ソニアとアスカも来て。一週間後、誕生日なの。」
3人は、サブリナの実家に一緒に行くことになった。
俺は、当日行くことにした。
「私の実家は、ここから馬車で2日ほど行ったルーシアの町よ。ミュラー家と聞けばわかるわ。」
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