33.ダイン王国の王都ダリル
俺は、雑貨屋でポーション類を補充し、道具屋へ行った。
俺はまず、生活魔法の巻物を見に行った。
着火するイグニッション、穴を掘るディク、そよ風を出すウィンド、水を出すウォータ、氷を出すアイスなど豊富にある。
俺は、アイスの巻物を買ってその場で使った。
- これで冷たいものが飲めるぞ。
次に、魔道具を見に行った。
前に見た魔物除けの魔道具をみるためだ。
これも買っておくことにした。
一旦、宿に戻るが、アスカはまだ帰っていない。
俺は、ギルドの訓練場で剣技の型を行い、時間をつぶした。
夕方、アスカがギルドにやってきた。
俺の行動パターンは、大体読めているという。
夕食を一緒にすることにした。
アスカが、ギルド併設の食堂に向かう。
「食事と言えば、ここだろう。」
「いや、別のところに行ってもいい。」
「無理することはない。」
アスカは笑ってそう言った。
食事とエールが届いたので、エールにアイスの魔法で出した氷を入れた。
アスカも欲しいというので、アスカのエールにも入れた。
冷たくておいしい。
「道具屋でアイスの魔法の巻物を買ったんだ。アスカは何か買ったのか。」
「なにも買ってはいない。武器と防具の相場を見ただけだ。」
ナールさんの武器屋は、スーズリーよりは、安かったらしい。
防具屋では、胸当てを見たが、ミスリル製が欲しくなりやめたそうだ。
明日が早いので俺たちは、早めに切り上げて宿に向かった。
翌朝、アスカと2人で、ナールさんの武器屋へ向かう。
ナールさんの荷馬車は、すでに準備が整っていた。
2人の冒険者もやってきた。
魔剣士と魔術師の男性冒険者だ。
あいさつを交わすと、やたらと上から目線で話しかけてくる。
Cランク冒険者で、片道だけの護衛のようだ。
話し合いで、俺とアスカが前の馬車で、2人は、後ろの馬車の護衛に着くことになった。
まもなく、出発した。
片道5日の行程である。
時々、魔物が出るが、大した魔物は出ず、俺とアスカで対応した。
3日目に泊まる町は、ダイン王国領だった。
国境をまたぐと、ギルドカードを新らしく作らなければならない。
俺たちは、ギルドカードを作った。
真鍮のカードで、全員Cランクだった。
Cランクまでは、おおむねレベルでランクを換算する。
Bランク以上は、ギルドに認められたものだけだ。
その後、俺たちは、たいした仕事もせず、アスカと雑談しながら、進んだ。
5日目の夕方に、王都ダリルに着いた。
王都の半分は、山をけずった大穴に建物が建っていた。
大穴は、今も使われている鉱山の入り口を広げたものだそうだ。
街は、山の外側ではなく、内側に広がっていったようだ。
街には、数は少ないが、ヒューマンも歩いている。
建物は、小さいものも多いが、ヒューマン用と思われる建物も見受けられる。
俺たちは、ナールさんに依頼達成済証をもらった。
依頼達成済証は、ダイン王国でも換金できるが、手数料がかかるらしい。
帰りの日時は、3週間後の朝であることを確認した。
また、ダンジョンの町ウェストリまでは、馬車で1日で着くという。
俺たちは、ナールさんに別れを告げ、ギルドに向かった。
ギルドでは、まず、ボンブールさんの鍛冶屋の場所を聞いた。
ボンブールさんの鍛冶屋は大穴のなかのようだ。
宿は、大穴のなかの方が安いらしく、ボンブールさんの鍛冶屋のそばでヒューマン用の宿屋を紹介してもらう。
ドワーフ用の宿は、すべてのサイズが小さいと聞いたためだ。
俺たちは、宿に入り、荷物を置くと、通りがかった食堂で夕食を済ませた。
ドワーフ料理は、肉と野菜が中心で思いのほかうまかった。
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