14.金を貸してくれ
通常ヒューマンは、火魔法しか覚えないが、巻物があれば他の属性魔法も覚えられる。
「ブリザードの巻物は、サブリナが使えよ。」
「え、でも悪いわ。相当な金額で売れるわ。」
「売るよりもパーティで使う方がいいわ。」
「じゃあ使わせてもらう。私の今日の取り分は、これだけでいいわ。」
さっそく、サブリナは、ブリザードの巻物を使い、ブリザードの魔法を覚えた。
俺たちは、8Fのファイヤージャイアントと戦ってみることにした。
ファイヤージャイアントは、物理耐性を持っている。
そのうえ、火属性の魔法の効果が薄い。
その分、水属性魔法や氷属性魔法の効果が高い。
もちろん頑強で、力も強い。
俺たちは、8Fに降り立った。
しばらく歩くと、ファイヤージャイアント3体と出会う。
前衛3人が、それぞれ3体を相手にする。
俺は、剣にマナを込めて切りかかった。
硬いが、手ごたえがある。
そのまま連続攻撃を仕掛け、1体を倒した。
サブリナがブリザードの魔法をとなえた。
ブリザード自体の威力は、エクスプローディング(爆裂)には到底及ばないが、ファイヤージャイアントには、効果は抜群だ。
そして、アスカも1体とどめを刺した。
ファイヤージャイアントは、ファイヤーアローをサブリナに向けて放ってきた。
ソニアが、身代わりになってそれを受ける。
その間に俺は、最後の1体にとどめを刺した。
「一応、倒せたわね。」
「サブリナに攻撃が行った時には、少しヒヤッとしたがな。」
「あら、優しいのね。」
「いや、ソニアがうまく対応してくれた。」
ソニアは、ヒーリングポーションを飲みながら、うなずいている。
「サブリナがブリザードを覚えてくれたおかげで助かったわ。」
アスカの言うとおりだ。
ブリザードがなければもっと苦労していただろう。
「まあ、反省会は、戻ってからにしましょう。」
サブリナがそう言うとみんな従い、ダンジョンの出口に向かった。
まず、ギルドで魔石を換金して、3人で山分けする。
サブリナは、約束通り、今回の取り分は、ブリザードの巻物だけだ。
そのまま。ギルドの食堂で反省会だ。
「しかし、まさかサブリナがターゲットになるとはなあ。」(セフィー)
「ブリザードの魔法をとなえたせいでしょうね。」(ソニア)
「ブリザードを唱えるタイミングは気をつけないとね。」(サブリナ)
「前衛である程度、ダメージを与えてから、ブリザードを使うか。」(アスカ)
「今日は、3体だったけど6体出てきたら、そうはいかないわ。」(ソニア)
「できるだけ、俺とアスカで、倒すしかないな。」(セフィー)
そんな風に反省会をしているところに、いきなり、ユージンたちが駆け込んできた。
「セフィー、金を貸してくれ。」
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