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「俺、まじで行くよ?」
「どーぞー?」
「毎日行くかもよ?」
「私はいないかもね」
「えーっ何それ意味ない!」
「私にも予定があるに決まってるでしょ。」
「え。なんの予定?」
「んー....幸乃とも遊ぶだろうし、あとは...ちょっとバイト。」
意味ありげのその間に、俺はすぐさま反応する。
「何のバイト?」
「ん。...秘密。」
口に指を当てて内緒の合図をするさくらがすこぶる可愛い....のは置いといて、何だそれ!?
秘密のバイト!?
い、いかがわしい!
「エッッ」
「...?」
「....エッチなバイトじゃないよな!?」
「...!」
意表をつかれた、みたいな顔をして、さくらはビックリした顔をする。
「アハハハハハ!」
「わっ笑うなっ」
さすがに今の聞き方はおかしかったか。
自分の発言が恥ずかしくなり顔が熱くなる。
「アハハ.....ふ。コウ、可愛いね」
「んなっ」
クスクス笑うさくら。
可愛いなんて男が言われて嬉しくない筈なのに、さくらが言うと物凄く浮かれる自分がいる。
「か、可愛いくない」
虚勢だけは張って、プイ、と顔を背けとく。