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佐藤せんせいは可愛い。
ふわふわ笑う顔が可愛い。
女子と男子のバスケ部顧問だけあって、運動神経は抜群にいいし、指導は的確で。なのに天然入ってちょっとドジ。
そこがバスケ部みんなを和ませる。
「佐藤先生マジ可愛い」
「な!守ってやりたくなるよな~っ」
「そんななのにあの体!ギャップに萌えるーっ」
「なっ!中岡もそう思うだろ!?」
「あ?....うん、そうだな....」
夏休み直前、夏休み中合宿を行い、その間に練習試合があるから、それに参加して欲しいのと、その前にいくらか練習にも参加してくれないかと佐藤せんせいに言われて、俺は勉強漬けだった最近の体の鈍りを発散させるべく、今日も練習に参加していた。
さくらは相変わらず何に怒ってるのかちょっと冷たいし、ウサ晴らしにもなる。部活後、体育館から部室に向かうのに、男子バスケ部の連中がバカ話をするのを上の空で聞いていた。
「あれ、雨だ」
「ゲ。まじ?俺傘持ってねぇ」
「てゆうか今日天気予報晴れマークだったろ!?」
「すぐ止まないのか?」
ギャアスカ男子等が話してる。
それを窓を眺めながら遠目に聞いていると、カタン、と微かに中庭から物音がした。
「ーーーーーさくら?」
そこにはずぶ濡れまでは行かないが、しっとりと頭をしめらせたさくらが立っていた。




