83 やっちゃったよ……
「1つ聞いていいかな?」
「いい……けど……」
まさかさっきの事ではないだろうか……。
「どうやっていきなり私の前に現れたの?」
「えと、それは……」
「私がリフトから落ちた時もユキさんが助けてくれたんですよね。私、見ちゃったんです、ユキさんの指から何か幾何学模様がでて、それで私が浮いたことも……。お風呂でのあれもそれと同じだと思うんです。あ……目を瞑ってなくてすいません」
つまり……ばれた!?でも何で魔法の反応が見えたりしたんだろう?普通は見えないのに。真樹も見えてはいなかったと思うし。ましてや普通の人には見える訳がない。
「大丈夫です、誰にも言いませんよ」
「近藤さん、霊的な何か持ってたりする?」
「……分かりましたか?」
やっぱり。それなら納得できる。
「ほら、あなたの後ろにもいるじゃないですか」
そこには浴衣を着た人が立っていた。
「あはは、ホントだね〜」
さっきから見えてたけど。
「ユキさんのそれは強いですよね?今は抑えられてるけどあの時のは凄かったんですよ?」
-真樹、愛、微妙に緊急事態発生。すぐ来て!-
-分かった……-
-部屋に行けばいいのね-
ふぅ……。
「本城さんと東雲さんもでしょ?こうやってこんな会話が出来る相手がいると落ち着くな〜。普段からこんなことばかり言ってると変な人って思われちゃうもの」
ガラッ
2人が到着したようだ。
「ユキ、どういうこと!?」
「あ、東雲さん、本城さん、こんばんは〜」
「実はね、かくかくしかじか……」
……………。
「うそ……でしょ?」
「ホントだって〜。あれ?ユキさんの方が2人より強いんだ〜」
「何がですか?」
優稀さんが介入してきた。というか戸が開けっ放しだったのか……。
「な、なんでもないよ」
閉めつつ返す。
「あれ、田中さん知らないの?てっきり聞いてるかと思ったんだけどな〜」
「彼女らの記憶を消すしかない……」
強行手段に出るのはまだ早いよ……。
「どうせ私は気付いちゃうよ〜、3人とも〜。田中さんは知らないけど〜」
「みんなで何を隠してるんですか?」
-ねぇ、真樹。島田恭子さんにばれなきゃ大丈夫じゃない?-
-それもそうよね……-
-それならプロテクトをかければいい……-
-じゃ、よろしく-
「ねぇ、そんなに隠さなきゃダメなの?」
「教えてくださいよ〜」
そろそろ寛大な優稀さんも勘忍袋の尾が切れるころだろうし。
「2人ともよく聞いてね……。私たち3人は何か隠してるのは分かってるね」
「「はい」」
「優稀には説明が大変だけど後で私がしておくわ」
いい加減何か書きたいので近藤さんのプロフィールでもいれたいと思います。