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74 興味があるものはよく聞こえる……

私たちは晩御飯を食べながら話しをしていた。実に行儀が悪い。

「綾ちゃん、あんな大きなの使ったら家が消えちゃうよ。あれはとても難しいんだから……」

「私たちはできない……」

「ところでしいちゃん、綾のは何色なの?」

「白……。金の4つ下……。私たちよりいい……」

「色って何ですか?」

「魔力の……。色によって癖が異なる……」

「私の癖は〜?」

「銀の劣化版……。とても万能だが許容範囲が少し小さめ……」

「ところで1番下は何色なのよ?」

「虹……」

なんか1番強そう……。

「定まってないから……」

成る程。

「1番強いのは何ですか?」

「分からない……」

・・・・・・。

「ごちそうさま……」

食べてたの!?私も食べ終わったけどさ……。

「じゃあ今度こそ帰るよ」

「さよなら……」

とは言っても外は暴風雨。さあ、どうやって帰ろうか……。

「転移魔法……」

「遠すぎてできないよ」

「風雨に対して障壁を張る……」

ようはドーム状にして覆うらしい。でもちびちび使うと疲れるんだよね。

「あなたは普通に張れる程度のをお願い……。私はそれを保持し、調節する……」

……普通に張る程度では暴風で消えてしまう。いくら調節すると言っても元が弱いとはなしにならないから相当強めのを張った。

「朝ごはんどうする?……」

暢気に喋れる程、楽じゃないんだが。

「どうする?……」

はぁ、無事帰宅できた。

「どうした?……」

「疲……れた……」

「朝ごはん……」

「考えてあるから……」

とりあえずお風呂入ろう。

「お風呂……」

ちょっと!転移魔法で脱衣所にとぶとか卑怯だろ!?

ガラッ

「ちょっと、しいちゃ……失礼しました」

バタン

脱ぐの速くないか?

「一緒に入る?……」

扉越しに言ってくる。もちろん答えは

「やだ……とは言わせない……」

……。

「どうしても、って言ったら?」

「しいちゃん、という呼び方を止める条件……」

「じゃあなんて呼べばいい?」

「名前で……」

「愛、で……いいの?」

「いい……」

ガラッ

バタン

どうやら交換条件はこんなものでよかったらしい。無事にお風呂に入ってくれたようだ。でも何か引っ掛かる……。じゃあ……

「じゃあさ!私のことも名前で呼んでよね」

「分かった……」

そうじゃなきゃ他人行儀だ。一応、愛は家族みたいなものだし。あれ?交換条件じゃなくなってない?


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