71 順位の発表……
僕は去年の優稀さんの総合点数を知らない。しかし、これは頷ける。
-3-田中優稀
「有希、あんたもいいじゃないの」
僕はいつもこんなものだが……。
-18-中島有希
名前は有希にしておいたからな……。
「今年は1年生ですごい奴がいるって噂になってるぞ」
誰だかは見当がつくけど……。
「佐藤はどうだったの?」
「いつも通りお前より下だ。どうせお前には勝てん」
-129-佐藤真
点差は20くらいだが人数が多いのでこんなものだ。
「佐藤くん、噂になっている1年生は誰なんですか?」
優稀さん、聞かないでも分かってるでしょ?
「お姉ちゃん、やったよ!」
綾ちゃんが真樹に飛び付いた。
「どうしたの?綾。まあ、予想はついてるけどね」
「1番だった!」
やっぱり……。
「あいつが噂の奴か……」
「本城の妹らしいぞ……」
「人外的な点数だったぞ……」
「ゆうちゃんかわいい……」
何だかざわざわしてきた。1人知り合いがいた気がするが気のせいだろうか?
「お姉ちゃん、こっちこっち!」
1年のが貼り出されているところで綾ちゃんが呼んでいる。見た瞬間、圧倒されてしまった。確かに1年の内容ならば全て満点をとる人もいる。しかし、
-1-本城綾……総得点115878
次の人と50000以上離れていた。ちなみに各教科の作文を除いた満点は5000となっているため仮に全問正解だとしても25000以上は作文で稼いでいることになる。補足だが普通は学年トップでも平均30000、よくてプラス5000がいいところだ。
-1年の本城綾さん、2年の中島有希さん、本城真樹さん校長室まで来て下さい-
何か放送が入った。
「何かしでかしたりしたっけ?」
「何もしてないわよ」
「とりあえず行った方がいいですよ!」
優稀さんに背を押され、僕らは校長室へとむかった。
〜校長室〜
「で、ご用件はなんですか、校長?」
実際は初めて面と向かって話しをする。
「本城綾さんの点数のことなんだが……」
やっぱりか……。
「私が何か……」
「過去に佐藤優という生徒がこの学校にいたんだが彼女の点数の高さにより5年以上行われなかった歴代優秀生徒表彰というものがあるんだが……」
「それをしたいから表彰は僕にしてほしいわけですね」
「ああ。歴代(略)式は過去に誰かの出したその学年の歴代最高得点を更新した場合に行われるんだが彼女が年始テストで100545点も獲得し、言うまでもなく更新されてこなかった……が貴女が到達不可能とされていた点数を更新した!」
「それでは私は……」
「今までの1年生の中でも最も優れている!」