57 焦らす側は楽しいよね……
「じゃあ私のからお願い」
「わかった……」
真樹のから見るそうだ。…………づるい。
「できた……」
写真に写ってる真樹を青いオーラみたいなのが包んでる。
「これが?」
「そう。私より少し少ない……」
厚さは目測20センチくらいかな?
「色って関係あるの?」
「多少……彼女の場合、属性を絞る程強い……。ちなみに私は2つ複合あたりが一番強力になる……」
次は私のだ。
「おかしい……」
「何が?」
「なにもない……」
…………嘘でしょ。
「違う、ある……」
やっぱり?
「でもおかしい……」
「何で?」
「少なすぎる……」
「そんなわけないじゃない!ユキは私より強いんでしょ!?」
「そのはず……」
「何色だったの?」
気になる。
「見えない……」
なんだか泣けてくる……。
「もう一回……。何か簡単な魔法を使って……」
「わかった」
簡単な部類なのかはわからないけど、鉄球を精製した、砲丸サイズのを。しいちゃんはそれを精製している途中でシャッターをきった。
「真樹、これいる?」
「貸して」
真樹が鉄球を日本刀にしている間に写真ができ、魔法をかけていた。
「ありえない……」
「えっ?」
「どれどれ?見せなさい」
不完全な日本刀ができていた。こんなに時間かかるかな?私なら数秒なのに……。
「まず見て……」
そこには銀色のオーラを纏った私が写っていた。
「彼女の魔力には私もびっくりした……」
見た目は真樹の2倍と半分くらいだけど。
「銀色ってレベルでいうとどれくらいなのよ?」
「一つ下と例えるに等しい金の魔力は生まれながら賢者と呼ばれる人の10倍くらい……」
「私はどうなのよ?」
「青は中の上……」
私の魔力の性質をいい加減教えろ!
その時、ぐぅ〜、とお腹が渦巻く音が聞こえた。いつのまにか20時だった。僕(有希に戻った)は晩御飯を作ることにしたわけだが、
「何を作ろう……」
材料がほとんどない。
「中島有希の魔力は黒……」
そんなことはどうでもいいんだけど。
「闇魔法が使いやすい……。でも彼は魔力が少ないから大変……」
「ちゃんと有希とユキは違うんだ〜」
「あの…………何も食べるのないんだけど」
「何か作ればいいじゃないの」
「彼は材料がない、と言いたい……」
・・・・・・。
「馬鹿!何で買い溜めとかしないのよ!?」
「痛いぃぃぃ。……しょうがないじゃん!みんなで僕んち来たのがいけないんだ!」
何故痛いか?それは真樹が僕の腕をミシミシいわせてるから。
「外食……」
「僕、金欠なんだけど……」