54 レッスンタイム……
「作るの面倒じゃなかったの?」
「買いに行くより早いし……」
「どこにいたの?」
「旭川だけど?」
北海道ですが……。しかも隣まででも数百メートル。
そんなこんなで時間が経ち……
「じゃあね〜」
つかささんが帰った。
「しいちゃん、無口な感じお疲れ様」
意味があるかは知らないけど。
「中島有希、いつのまにか男に戻ってるけど変身し直して、魔法についての用事があるから本城真樹は残ったのだから」
「魔力がもうほとんど残ってないんだけど……」
「じゃあ聞きながら回復して」
「はあ……」
「本城真樹、あなたは魔力が欲しい。けど魔導書はもうない」
「そうなのよ〜誰かのせいで……」
「そう、誰かのせいで……」
2人が私を睨むけど私のせいなの!?
「でも私たちの魔力を合わせれば作り直せる……」
「じゃあ、早速……」
取り掛かること2秒……できた。前書きは12カ国対応。良くできてるな。でも魔力が尽きそうだ。
「ユキ、しいちゃん、もしものことがあったら助けてよね」
そのつもりだ。だからせっせと回復してるんじゃないか。
………………何事もなく無事に終わった。まあ、後でこの意味が分かるが……。
「じゃあこれから基礎を教える……」
「「は〜い」」
「張り切りすぎ……」
だって楽しみなんだもん。
「まず魔法には光と闇の系統がある……」
「どう違うのよ」
「光は強力でないかわりに魔力の消費も少なく扱いやすい、闇は強力だけど扱いづらくて魔力も大量に使う……」
「他には?」
「光と闇にそれぞれ火、水、風、土、雷、無の属性がある……」
「それで?」
「それらを組み合わせて様々な魔法を使うこともできる……」
「「へぇ〜」」
「火は名のとおり火や加熱を扱い、水は水などの流体、風は風や除熱、土は土や鉱物、雷は電気や電子、無は回復や強化などその他諸々を担ってる……」
その他、って……適当だなぁ。
「あなたたちの力量を知りたいから今から私の構築する空間で私の作った標的に出来る限りの力をあてて破壊してほしい……」
そういって居間の扉に魔法をかけた。
「入って……」
「これは何よ?」
真樹が聞く。
「闇の無属性の魔法で作り出した異空間……。なかなか丈夫……」
半分くらい理解できた。
「あれに……本城真樹、あなたから……」
見ると誰が見ても標的だとわかる的があった。
「壊せばいいの?」
「そう……」
真樹が手を挙げ何かを投げ、それが当たった瞬間にとんでもない火柱をあげて炎上した。これは?
「ただ闇の火属性に無属性の強化をかけてあげただけよ」
的が灰になって崩れ落ちた。