53 たまに昔を振り返りたくなる……
「来るの遅いよ〜。真樹がせっかく面白い髪型だったのに〜」
知ってます……。
「おはよう……」
あっ、大谷が来た。
「朝ご飯出来てるから食べよう」
〜朝ご飯後〜
「美味しかった……」
「ユキ、これから料理教えてよ」
「真樹ちゃんずるいですよ〜」
「まだ教えるなんて……」
「教えてやればいいだろ……」
佐藤まで……。
結局、昼ご飯は私が教えた料理を真樹と優稀さんが作り、それを食べた。やっぱり女の子だから料理はできるのだろうか。よく分からない。
「ねぇ、みんないつ帰るの?」
「俺らは今日の夕方に帰るけどな」
「……(コクン)」
「私も一泊しかしないと言ってありますので一緒に帰ります」
「2人は?」
「あたしは帰るよ〜。片付けあるし」
「真樹は?」
「……きょ、今日も泊まっていい?」
「いいよ。構わないけど」
「わ〜脈ありだな〜」
脈あり?生きてれば脈拍はあるでしょ?
「…………っ。そんなわけ……」
「ずるいです……」
何故照れる?何がずるいの優稀さん?
「東雲はどうするんだ?」
「いる……」
「どれくらいいるの〜?」
たぶん
「ずっと……」とか言うに決まってる。さすがにやばいな……。
「ずっ(ムグッ)……」
-しいちゃん、それは言わないで-
-わかった……-
「今日も泊まる……。用事があるから……」
-用事って何?-
-出任せ……-
-それやばくない?-
-大丈夫……-
「へ〜、用事があるんだ〜」
ほら、やっぱり怪しまれ……、
「じゃあしょうがないよな」
「そだね〜」
「ですよね」
あれ?詳しく聞いたりしないの?
-何かした?-
-特に何もしてない……-
「そろそろ帰りますね」
「……帰る」
「じゃあ俺も」
「あたしもうちょっといる〜」
3人が帰った。
「つかさはいつまでいるのよ?」
夜遅くまでは困る。
「晩御飯貰ってから帰ってもいい〜?お風呂はいいからさ〜」
「ならいいよ」
残飯が早く減って助かる。
あれ?今日ずっと女の子だった気が……。まぁいいか。
「ユーちんてさ〜(もぐもぐ)何で料理上手なの〜?」
「あっ、気になる!ユキ、教えて!」
思い出話を始めることになったようだ。
「…………理由はさかのぼること僕が親戚と一緒に暮らしてた頃。帰って来ないんだ、これが。最初は置いていってくれたたお金で適当に弁当買ってたさ。直に家から出るのが面倒になったから安いし作り始めたらはまったわけ」
ちなみに浮いたお金は貯金した。