48 料理は適量のオンパレード……
「ユキちゃんの料理美味しいと期待してますね!」
されても困ります。自信はあるけど腕前は男のままだから……。
「その前にお風呂もらっていい?」
「中島は俺たちとはいるだろ?」
「私たちと入りなさい!」
「真樹も優稀さんもつかさちゃんも一緒なら無理だよ。大きさからして女の子なら3人男の子なら2人が限界だし……」
「私は1人がいい……」
「じゃあ真樹と優稀さんとつかさちゃんは最初にその次が私としいちゃんで最後に佐藤と大谷ね。佐藤と大谷はなんか言いたいことあると思うけど絶対最後だから」
「な……」
「女の子の気持ちがわからないでしょ!」
私もあまり分からないけど。
「…………」
「東雲さんは1人がいいと言ってましたよね?」
「彼女となら構わない……」
「じゃあ、お先に〜」
「入浴剤は出して置いたから好きなの使ってもいいよ〜」
さて、出て来るまでに作り上げなければ。
数分後……。
「できた!」
晩御飯が完成した。我ながら上出来……。
「いいお湯でした〜」
調度いい時間だ。
「晩御飯できたから食べていいよ。口に合うかわからないけど……」
「美味しいです〜」
「……美味」
「ユーちん料理上手だな〜」
「おっ……うまいな」
「おいしい(もぐもぐ)……」
「(もぐもぐ)……ユキ、今度料理教えて!」
評判は随分いい。
話しながら食べるとあっという間だった。
「デザート……」
そういってしいちゃんは種も仕掛けもない大きな布から様々なお菓子の盛り合わせを取り出した。いや、種も仕掛けもないけどね。
「凄いですね〜」
「種明かししてくれよ」
「無理……」
無理だね。
「早めに食べてお風呂はいろ、しいちゃん。先行ってるから」
「今行く……」
2人で着替えを持って脱衣所に向かう。
……………。
「ここでならあなたと話せます」
ここはお風呂の中……。既に2人で湯舟の中……。広くてよかった……。
「ところで本当なの?ま(ムグッ)……」
-待ってください。今、佐藤真に聞こえないようにダミー架けますから-
テレパシーとか言うやつだ、たぶん。
「で、何ですか?」
「本当に使えるの?………魔法を」
「はい」
そう言って浴槽のお湯をひとすくいして何か言った。すると球体になって浮かんだ。
「何で?」
「それをあなたに伝えたかったんです。まず、これを見てください」
今後、おおいに必要なせってーとなるです。遥か先の話ですが。