45 少し緊張する……
そうして準備のため早く向かうことになったが何故?、
「有希、緊張しないで大丈夫よ。あんたなら素で充分よ」
「……なんでいるの?」
なぜか真樹がいた。
「推薦したの私だし……」
ここで少しばかり補足を。僕はこの一言で納得した訳だがそれは推薦したら推薦された人の補佐(秘書みたいな立場)になるという決まりがあるからだ。
「暴走したあんたを一発で抑えられるの私だけだし……」
「あ……はは」
苦笑いが出てしまう。
そして、発表の時がやってきた。
「え〜、続いて来年度生徒会会長の中島有希さんから自己紹介と決意表明をしてもらいます」
檀上にあがる。檀上というのは不思議だ。ここにあがるとなぜか緊張する。
「え……新しく生徒会会長に……(以下定型文と決意表明のため省略)。最後に勘違いする人がいるとイヤなので言っておきますが……僕は今、男です」
瞬間、数人の顔がそんな馬鹿な、と言いたい顔をした。他人いわく僕は女の子っぽい顔だし……。
「ユキ!変わりなさい!」
真樹が大声で指示する。このような場で大声は相応しくない。でも、知っていた方がみんなの為にもなるから、あと……変われコールが絶えないし……。
「……では先程本城さんが言ったことをしますのでしばらく待ってください」
そう言い残しステージ裏の誰も見てない所で変身ししっかり変身したかを鏡(持参)で確認し、再びみんなの前に姿を現す。
「な、中島です。こちらの姿も覚えてくれると嬉しいです☆」
若干数名悩殺された。少し照れる……。
そして無事に今日が終わった。明日から冬休みだ。
というわけで時はあっという間に過ぎるものでクリスマスパーティをすることになったけど
「なんで僕んち?」
今来ているメンバーと何故その人の家に行けないかを同時に紹介しよう。
真樹は掃除の途中だからで、優稀さんは家族がいるから、佐藤は優ちゃんが
「呼ぶな」と言ってたらしく、東城さんはコスプレ衣装を含めまた散らかっているらしく、大谷と池垣は女子は呼べないらしく、しいちゃんは
「ダメ……」の一点張り。
こんなに呼んだものだから広くなかったら大変だった。まぁ、ケーキが3つ(2つはしいちゃん持参で2段)も並んでるのがおかしいけどね。
「東雲さんどーやってだしたの?こんなでかいの(もぐもぐ)」
東城さん、行儀悪い!
「こうやって……」
しいちゃんが鞄から1メートル四方くらいの布を取り出した。