4 こんなことになるとは……
「きのせいか」
大谷が馬鹿でよかった。
次の日の昼休み…。
田中さんと本城さんの2人と話してた。本城さんが田中さんと小声で話してる。
「いいですね」
「ねっ、いいでしょ」
なんの話をしてるんだろう、と考えてると、
「ねぇ、ちょっと変身してよ」
「してみてください」
しょうがなく2人の乙女…、1人の乙女と1人の…、
「へぶっ」
殴られた。
「なに考えてるのよ。とっとと変わりなさい」
変われ…。んっ?腕に違和感があるぞ。目を開けて見てみると腕輪がついてるではないか。
「これで戻れないよね。1人じゃ絶対に」
やられた。午後の授業どうする気だろうか。
「今日は、午後の授業ないですよね」
そういえば…。
はじめて、田中さんも怖くみえた。
「おっ、かわいいじゃん。名前教えて」
クラスメイトの相羽だ。とても能力ことは言えない。
「ユ…ユキです」
有希だから、とりあえず
「ユキ」にした。
「この子、中島のいとこのおじさんの子供なのよ」
「だから、少し似てるのか」
ちょっと待て。結局本人じゃないのか?本城さん。
そう思った瞬間、本城さんから殺気が感じられた。
「ねー、ユキ」
目線が怖い。田中さんは、
「あの、これから私たち用事があるので失礼します」
と言い、2人を引っ張って、誰もいない教室に連れていった。
「いろいろ…設定を…忘れて…ました…ね」
結構疲れてるようだ。少しかわいい…。
「どぉりゃあー!」
本城さんに蹴られて、えげつない音をたてて、吹っ飛ばされた。
「痛いじゃないのよ!」
「なに考えてるのよ!変身前よりはましだけど」
「あ…あのー。とにかく設定づけしましょうよ。わたしのことは、今まで通り田中さんでいいですが・・・本城さんは何て呼ばれたいのですか?」
田中さん…それはあなたが聞くことではないのでは…。
「真樹って呼びなさい。あんたのことはユキって呼ぶから」
打倒だな。あれ?田中さんは、下の名前で呼ばないでいいのかなぁ?それ以前に田中さんの下の名前って何だったっけ?
「だってさ」
本城さんが田中さんになにか言っていた。すると、田中さんは、目に涙をうかべ走り去ってしまった。
「ま…待って!田中さん!」
しかし、耳にもいれず、去ってしまった。
「あんたが思ってたことをいっただけよ」
本城さんが嫌らしい顔で言った。余計なことを…。
跳び蹴りをくらった。




