37 異性の家は居づらい……
「有希は来てるな」
佐藤だ。
「ゆうちゃんいたの〜?」
んっ?
「途中、まあ……会ってしまった」
「いいよ、あがって」
そして東城さんの用意したあるものを着ていた僕は予想通り
「何着てるの?」
と言われた。彼らは別に僕が何を着てるか分からないのではない。ただ、僕の着てる物があまりにも場違いだからだ。その服装といえばこの言葉……
「おかえりなさ……」
「いや……いらっしゃいませだろ」
口に出して1秒で突っ込まれた……佐藤に。
「ここあたしの家だから……」
……………、そう何故かメイド服を着せられたのだ。このような恰好(つまり女装)させられる時は顔以外変えている。つまり女装の様に見えるが女装ではない。でもそのことは東城さんと佐藤しか知らない。言いづらいが胸も本物だが島田さんたちはパットだと思っている……と思う。
「ゆうちゃん可愛いぃ〜」
やはり抱き着いてきた。それを引きはがしなが……ら…………、やばい!腕力も多少落ちてるから引きはがせない!
「あれ〜?抵抗してこないぞ〜」
できません。
「じゃあ、ぎゅ〜……っと……?」
「どうしたの?キョンちゃん」
「アキ、なんかゆうちゃん小さくなったみた〜い」
「そんなわけないでしょ」
「アキも抱き着いてみれば分かるって〜」
なんか変な方向に展開してきた。
「遠慮しとく」
「あ〜気持ちいい〜」
猫みたいにゴロゴロしてる。
「柔らか〜……」
顔を胸に沈めてきた。
「ちょっ……離れ……」
「あ、俺、帰るわ」
佐藤、見捨てないで……。
「はにゃ!ゆうちゃんの胸あったかい」
軽く変態発言。
「そりゃそうでしょ」
「違う〜……その……膨らみが……」
やばい!
「パットだってあったまるって〜」
「そうだよキョンちゃん」
ふう、ごまかせ……
「これは本物だよっ!なんかアキに抱き着いた時みたいだもん」
なかった。っていうか日頃そんなことしてんのかい。
「それにほら!(もみもみ)」
「くすぐっ……た……やめっ……」
「確かに。神経通ってるはずないのに……」
もう隠すのは無理っぽい。
「まさか………」
恭子さんがスカートの中に潜っていった。
「ちょっと……何を……入るな……」
恭子さんが下着に手をかける。
「キョンちゃん……何してるの?」
「ゆうちゃん女の子の穿いてる〜」
「そうなの?」
「ちょっ……恭子さん!」
「脱がせちゃえ〜」
それはさすがにやばいので追い出す。
「わわっ!わぁ〜……ゆうちゃん顔が真っ赤っかだ〜。かわいいな〜」
「そ、そんなわけないでしょ!」
否定したけどダメだ。たぶんもうばれた。
さあ、どうなるか……。