32 プレゼントは内密に?……
「では1番大きいのに……」
「いや、でかいと邪魔じゃないのか?」
「真樹は大きいものが比較的好きだったぞ」
「真樹も喜ぶよ、たぶん」
「……いつにする?」
「当日あいつの家に突撃訪問しようぜ」
「事前に遊びに行く名目で行こう、片付けられるだろうし」
「でもさ……真樹の誕生日ってクリスマス近いから、一緒でいいんじゃない?」
「……別のほうが喜ぶ」
「んじゃ、当日に遊びに行く名目で!」
そうして、解散した。
次の日……。
アラームが鳴ってる……。
7:40
……遅刻する!慌てて着替えて、寝癖も直さずに有希で家を飛び出す。朝食抜きで昼は売店だ。しょうがない。
「あっ、有希おはよっ!」
「おはよう、真樹。急いでるから後でね!」
考えが読まれる前にトンズラした。
「おはよー」
昨日のメンバー(別クラスの東城さん除く)と再会した。
「真樹をまくのに苦労したよ」
「……うしろ見て」
「誰をまいたのかな〜有希くん?」
ひぃ!こえぇ。
「おはようございます、真樹ちゃん」
「優稀、おはよ〜。有希……ちょっと来て?」
「んっ?」
「いいから……来なさい!」
「なんでさ?」
「ど、う、し、て、も」
「(ズリズリ)嫌だぁぁぁ……」
廊下の隅に追いやられた。
「何か隠してない?」
なんかあったかな?
「正直に教えなさい」
「えっ?なんのこ……(ギリギリ)イタッ……ちょっと、そっちには……曲がら……」
「……苦労してる」
「だな」
〜放課後〜
「今日みんなで遊び行っていい?」
「誰が来るのよ」
「佐藤とか田中さんとか(略)」
「ゆ、有希……。みんなより先に来てくれない?」
「ごめんっ!待ち合わせしちゃってるから」
「……ならいいわよ。待ってるから、また後で!」
……………
「……これ」
待ち合わせ場所で田中さんと佐藤と待ってると大谷が自分よりでかいリラックマのぬいぐるみを持って来た。
「でかい……」
「小さくてもいいのでください……」
「よっす!ちょっと遅れちゃったぜ。じゃあ真樹んちにいこーぜ……って、でかっ!」
「……ばれちゃうから隠すものない?」
「玄関で渡せばいいんじゃないか?」
「プレゼント感ないけどしょうがねーな……佐藤?」
「なんだ?」
「頭痛は?」
「あれは脳の過負荷からだろ?だから姉ちゃんに治してもらったんだ」
「どうやって?」