表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
180/187

180 宣戦布告された


目が覚めた。


私はいつも通りに学校へ足を運ぶ。


「そういえばさ、最近、お兄ちゃんにならないよね?」


と、佳奈。そういえば佳奈には言ってなかったし、すっかり忘れていた。


「お姉ちゃんね、今、変身できなくされちゃって困ってるの」


正規の方法も無理。つかさも治せない。


「うーん、佳奈は何もできないし……」

「でも、魔法使えばなんとかなるから」

「でも大変だよ?」

「しょうがないよ」

「じゃあ、あーちゃんと相談してみるよ。あーちゃん頭いいから」

「ありがと、佳奈」


あんまり意味ないと思うけどな……。







「先輩方に宣戦布告をします!!」


それは突然だった。

召喚戦闘の布告を1つ下の学年からうけた。


「相手はどんなクラスなの?」


私は佐藤に聞いてみた。


「別段強いわけではないな。ただ、な……」


不安な要素があるらしい。


「綾でしょ。相手のクラスには綾がいるもの」


と、真樹が会話に参加してくる。


「ああ、だが、お前の妹は能力がないからパソコン組だろ?」

「……あの娘も魔法使えるのよ。能力なんてポン、とつけられるわよ」


佐藤に真樹が小声で伝える。


「しかもあの娘はどちらにせよ強いわよ。私でさえほとんど苦手なものを知らないのよ?」

「なら、私が協力しようか?」


ふと、命さんも加わる。


「話は聞いたよ。ようは魔法が使えなきゃ勝ち目は少しはあるんだよね?」

「そうね、綾は機械にはやや弱いから……、融通効かない!、とか言い出す始末だし」


まさか……


「命さん、まだ、そんな広範囲にできないんじゃないの?」

「んー、半径2mくらいが限度かな?」

「何の話をしてるのよ」

「あー、これ」


そう言って命さんは、封術壱ノ型『破魔陣』を使う。


「これ、有希が病院で使ったのと同じ……。……………………小さいわね」

「っ………ま、まだ、練習中なんですぅー」


命さんがわざとらしく頬を膨らませる。


「ご、ごめん。でも、まあ、これなら綾は何とかできるわね」


そうなると愛も参加できないんじゃ……


「有希、あんた私とチーム組むでしょう?前みたいにできないから、せいぜいあの指輪でも2倍くらいが限界よ」


あの指輪……、いつかの大会の優勝賞品で互いの息があっているほど相互強化されるもの。


「あと、あんたの能力はいくつ?私は増やしてもらったけどあんたは今、いくつ?」

「えっと……1つだ……。………あっ」


能力が1つだと前とは違い私には厳しい。限界突破ができない。


「それでつかさに再挑戦してもらいたいのよ」

「真樹、それは少し酷だぜ。……でも、ちょっとゆーちんに興味がわいてきたからな……」

「もとからあるんじゃないの?」


私が聞くと


「能力だって。ちなみにゆーちんのことは変わらず好きだぜ。……で、いつだったかゆーちんの能力を深く探した時に気付いたんだけどさ、底には普通の人は能力にならないくらいに弱いのがいっぱいあって能力が使える程度のが……多くて3つくらいあるけど……、ゆーちんの場合は……全部、能力として現れることができるのなんだよね。つまり、あたしがゆーちんの能力を何か引っ張り出しちゃえばいいんだよ。相変わらず、元々の能力は鍵が複雑だけど他はそうでもないし」

「有希さん、異質なんだね」


命さん、相手によっては失礼だぞ。


「有希にはどんな能力が埋まってるのよ?」

「知りたいよね〜?知りたいでしょ〜?」


勿体振らずに早く言ってほしい。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ