170 白い夢と記憶と
………。
すみません。遅くなりました。
なんだか感想やら要望やらがなくてやる気が消えかけました。
色々と忙しかったりもあったので時間が……。
さて、夢のことを話したわけだが
「知らないわ」
との反応。
田中さんに近藤さん、東城さんも同じ反応だった。
けれど愛と佳奈とマオは違った。
「大会に出た時のかな?」
「お姉ちゃんのならそれしか思い浮かばないよ。優勝したもん、たぶんそれだよ」
そこで本城さんが反応する。
「な、なに!?有希が優勝したの!?」
「お姉ちゃん強いもん」
「ゆーちんより強いのは?偶然参加できなかった人とかは?」
「誰よりも強い人に勝っちゃったからね……有希は」
私ってそんなにすごいの?
「私はよく分からんがすごいのではないか?それは。…………そろそろ言ってやればよかろう?それで記憶が戻れば儲けものだ」
「それで私は何と呼ばれていたのですか?」
いい加減教えてほしい。
「お姉ちゃんは白銀の女神、って呼ばれてるよ」
「そうですか……」
「あれ?有希、記憶は?」
そういえば……
「まだですね……」
「他には何か変化はありますか?」
「強いて言うなら……眠い……です……」
私はそのまま寝てしまった。
白い……。
またここに来たのか……。
「お久しぶりですね」
と私が言う。とは言っても私の相手が私だから……。言ったのは相手だ。
「何時間ぶりですかね?」
と私。
「あら、私はあなたなんですよ。時間なんてないでしょう?」
「というか誰ですか?何で私の中にいるんですか?」
聞くのも面倒だが……。
「その調子なら記憶は戻ったみたいですね」
「おかげさまで、ね」
「事故とはいえ、あなたを守れなくてすみません」
言葉の意味が分からない。
「あなたは私だから守らなくてはならないのです。しかし、神力がなくては私も何もできません」
「守ってくれるのはありがたいけど……誰?」
「私ですか?あなたの魔力と言っても神力と言っても、はたまた霊力と言っても間違いないでしょう。まあ、あなたの別人格と思っていただければ結構です」
「結局何が言いたいのさ」
「私はあなたそのものなんです。同じ魂なんです。私自身は……あなたがたの言うところの神様でしょうか……。まあ、私は女神ですね」
「どうして私なんかに?」
「物分かり悪いですね。…………暇潰しに転生したんですよ」
暇潰し?
「それがあなた。分かりましたか?」
何となくだけど……つまり、私は女神で間違いではなかった?
「そうですね」
心を読まれた!?
「読むも何も、自分自身の考えですから分かります。でも、まだ一方通行なので相互にしますね。あと、起きてから少し身体をお借りします。その後は話し合ってから、いつでも交代しましょう。命にお礼を言わないといけませんから」
案外女神も律儀だよな。
でも、私でもするな。だって私だし。
「受け入れるの早いですね……」