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159 応援といえば?


ことのいきさつを話すと愛は納得した。


「ふーん、そっか……。ありがとね、大谷くん」

「……雰囲気がいつもと違う」


そういえば素のままだな……。


「嫌だった?」

「……明るい方がいいと思う」

「そっか……。でも周りが気になったりするな……」

「……東雲さんには実は隠れファンがいる。有希とかと話す時は今(明るめな性格)と同じと噂されてた」

「え!?嘘でしょ」

「……本当」

「う〜、私が今までしてたのは無駄だったの〜?」

「……分からない。でも何とかできるかもしれない」

「ほんと!?」

「……やってみないとわからない。やっておく」

「ありがとーっ!!」


また抱き着く。

いつものパターン。


「大丈夫!?」

「……大丈夫。少しは馴れる」






『午後の競技を始めます。えっと………最初は……(がさがさ)……綱引きです』


坂本さん、確認しておこうよ。



この競技は僕は非力だから外された。戦略外だとさ。


「さて、ゆーちん」

「なんか顔がこわいよ!?」


つかさが何か怪しい笑みを浮かべ、私の肩を軽く叩く。


「今の間にお着替えしましょうか〜」


逃げようとするが手首をがっしり掴まれている。


「な、なにを着せるの?」

「応援といえばチアでしょ。東雲さんはもう着てるよ」


そこにはチア衣装の愛がボンボンを胸元でちょこちょこと小さく動かして無表情で応援している姿があった。


「でも嫌だよ!!」


断固拒否。なんとしても阻止を……


「大谷くんが写真を撮るけどそれの売上の6割くれるって」

「よし、着替えてくる」


やっぱり、応援はチアですね。






「……ねえ、つかさ、……これなんか変じゃない?」

「そーかなー?」


とぼけるふりしても無駄だけどな。


「明らかにおかしいよね?まず、丈が短いしさ」


絶対に見えるよ?これは。ミニにも程がある。スパッツあったからいいけど。

あと、上ももう少しでへそが出ちゃうし。


「そこは男子を燃やすためさ!!」


親指たててグッ、とされてもね……。


「あと生地が薄い。これじゃあ透けちゃうよ。汗かいたら終わりじゃん」

「男になればいーじゃねーか」

「それこそ私がずっと女の子みたいに思われるからね!?他人の貞操やら評価を考えてよ」

「誰も違和感なんて感じねーって」


ああ、泣きたいな……。



とりあえず応援してみる。


「がんばれぇ〜」


ああ、やる気ない。


「「やるぞー」」

「「オーッ」」



燃えたみたいだ。



結果は2番だったがみんな精一杯頑張ったらしい。


「ああ、ゆーちん、そのまま競技に出てもいいよ。それ、あげるから。あたしには少し小さくてさ」

「道理で丈が短くてキツイわけだよ!?」

というか……

「東雲さんのは大谷くんが貸したのだから」

「……だよね、あの小学生サイズだもんね……」

「身長130はあるよ!!」


と、愛が叫ぶ。




いや、小さいから……。


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