144 忘れていることがある気がする……
前回のあらすじ。
女神にされて、魔王に勝った。
負けを認め、おとなしくなったので治してあげた。
さて、使い魔といえばお約束の契約がある。まだ何をするか分からないけど……。
「では、簡単なことだから早く済ませるぞ」
「あ、うん」
「まず、契約の破棄はどちらかが絶命するか、わらわがそこの召喚陣で戻されるかじゃ。それを破壊することで成立する。まあ、正確には……せ、接吻などする者もおる……というかしなければならないのじゃが……後回しにもできるから……ふぁーすときすをあげるに相応しいかをじゃな……うん」
顔を紅くしている。そんなお年頃なんだろうな、たぶん。
「で、他には誓いをしてもらわねばならん。わらわと同じようにして、不当破棄とかをせんことを誓うだけじゃ。自然と口が紡ぐだろう。いいか?」
私は頷いた。
「我、アーマス・リデル・アルスターシャ・クランルールは主に仕え、支え、生きること、様々な苦難、嬉々(と危機)などを共にし、保護と自由の代わりに力を共にすることを誓う」
私も続く。
「私、中島有希は彼女を使い魔として認め、保護と自由を保障し、代わりに力を借り、また力を貸し、共に生きることを誓う」
その瞬間、私と彼女の間に契約が成立した………と思う。
「仕上げじゃ。やるぞ」
共に召喚陣を打ち壊す。
あとは…………
「後回しはいつまでできるの?」
「…………壊してから10分以内じゃ」
顔が真っ赤になってかわいらしい。ってそうじゃなくて……、ね。
「私はいいけどね」
ファーストどころかもっと奪われてるし。今はいないけど。
「むぅ……」
「ちなみに……」
「……しないとわらわが死ぬ。だから……」
しょうがない。けれど無理もないな。
「腹を括ってね」
「腹を括るとはどういう意味……んむぅ……」
私が自ら唇を奪ったのは初めてかな?
その時、何か魔力が………言葉では表せないけど変化があったように感じた。
「ななななな何を!?」
「これでいいんでしょ?」
確認をとる。
「わらわの……ふぁーすと……。…………よ、よい。これで契約は済んだ。一応、呼び出されたらすぐに向かう。とは言っても魔法で呼び出せるがな」
そうなんだ……。
「キスってあんな……」
佳奈がぽけーっとしてる。未経験だもんね。
「有希、私もいつか……」
「有希は大胆なんですね……」
愛に続いてリリーシャ。聞こえなかったことにしようか……。
「ところでファーストキスのお味はどうだった?」
魔王の……なんだっけな……、彼女に聞いてみた。定番の質問だ。もっとも私は聞く立場ではないけど。
「そのようなこと聞くでない!!それよりも………、………そやつを殺さねば気がすまん……」
そう言って愛を指差す。
「えっと……殺しは……」
「嬢ちゃんとわしなら蘇生くらい簡単なことじゃ」
「そうですね、じじい」
人の死は見たくはないが。
「え……ちょっと……」
「いったんさよならですね……」
「え……リーまで……」
「死ぬがよい……一瞬なら痛くはなかろう……」
「待っ……」
ドスッ……
愛の胸に風穴が空いた。
作者のこのこなです。
放置しすぎて初めてアクセス数0の日ができてしまいました。
そこで1つ考えました……。
この際、意見が来たら盛り込もうかと思います。
書き方を変えろ。人物増やせ、減らせ。視点を別キャラにしてみろ。etc……。
可能な限り反映させたいです。
あと、キャラクター設定はどこかで整理して、もう一度確認の意味で引っ張り出します。
今までとは変わっていたりもするので混乱防止のために被るかもしれませんが、いずれ再公開します。
反映は2、30話ほど先になってしまうかもしれません。投稿と筆記は別ですから。
あと、質問ならいつでも受け付けます。
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