14 何が起こるかわからない……
「キャアッ!!」
本城真樹&中島ユキ
体力:985/10000&5681/7290
「な、なんであんたくらってないのよ?」
疲れ、よろめきながら本城さんは聞いてきた。火球は何故か当たらなく直撃した本城さんはびっくりしてる。自分でもびっくり。
「ユキさん。どうやって……」
相手も驚いている。自分でも分からないのに。そういえば腕輪が光った気が……。とりあえず
「すきあり!」
巻き添えをくらった明奈さんの召喚獣(避けられなかったみたいだ)に渾身の一撃を与えに飛び掛かる。その時、焼かれるような痛みがフィードバックしてきた。牽制レベルの攻撃力だ。
「なに!?」
「何もデカイものしか撃てないわけじゃないの」
そういって、恭子さんは小さい火球を何個も飛ばしてきた。こんなに避けられないからダメージ覚悟で突き進む。その時、また腕輪が光った。瞬間、恭子さんの召喚獣の目の前に。
「えっ?」
とりあえず、ラッキーだ。
「私の勝ちです」
そう言い放ち今度こそ渾身の力を込め、一撃を叩き込む。
「い……っ!」
残りは明奈さんだけだ。
「キョンちゃん!勝ってみせるからね!」
正直、無理だと思う。
「分身!」
まだ分身できるのか?
明奈さんはものすごく体力を使っただろう。あんなに召喚獣の能力を多用してるし。あれ?私も結構疲れてるかも。
「あれ?ユキ、あれ見て」
なんだろう。3体目がなんだか変だ。ぼやけているというか明らかにエネルギーが足りませんでしたと分かる。………あっ、消えた。
「1人につき1体だね」
しばらくして………。
《本城・中島ペアの勝利です》
教室に戻ると
「おめでとう。そんな君らに朗報だ」
佐藤め。どうせ、私たちには悪い報せだろうに。
「お前らの次の相手は……しょ、食中毒で……病院にいった」
…………。
「2人ともお疲れでしょうからこれをどうぞ。私が創ったんですよ」
流石、田中さんだ。とてもおいしそうなケーキだ。でも、
「つくる」の漢字が変だった気が……。とにかく口に運ぶ。
「(もぐもぐ)……。しっとりとした歯ごたえ。かなり苦めの味。油っこく、かつ、どっしりとした舌触り。仄かな土の匂い。そして……………焼けるように辛いーっ!いったい何使ったんですか!?田中さん!」
「佐藤さんがサンプルだから食えなくてもいいと……」
「使ったのはろうそく(白い部分)とカラー粘土(その他の色)と唐辛子のペーストをイチゴ状にしたものだ」
確かに食えない。っていうか田中さん止めてよ!
「おまえらの次の相手はこれで食中毒になった」
ファインプレーだ、佐藤。
いろいろあって………………。
《3回戦を始めます》
3回戦が始まった。
田中さんのは料理じゃなくて図工です。あと、「いろいろ」の中身は主に接客です。