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130 きれた……

そろそろつかさにとどめを刺そう。

「魔法は重力には縛られないよ」

つかさの魔法のリミッターを一瞬とばした。

「あれ……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

これで……勝てる。

「はぁ、はぁ。ゆーちん、何を……」

「つかさに魔力を無駄に使わせただけだよ」

これでどうだ……。

「じゃあ……ゆーちんから……もらう……」

魔法陣を一瞬で展開した。

少しずつ魔力が取られてゆく。さして問題がないので攻めよう。

「ゆーちん、覚悟ぉー!」

つかさが殴りかかってきたので慌てて障壁を……あれ?

クリーンヒットしてしまった。

回復魔法を……

「使えねーよ。あたしがこれを解除しないかぎり魔力はあたしのものになるからな」

そのままどんどんやられてゆく。

「ゆーちんは魔法に頼り過ぎなんだよ。おかげであたしに敵わないじゃねーか」

それはややしょうがない。この空間を維持するために持っていかれているから本来の力は出し切れない。いかにして打破するか……。

そういえば愛は、別々の魔力は互いに引き付け合う、って言ってたな……。

基本、どんな魔法もまず魔力を集中させる。その時に引き付けて吸収する仕組みだろう。では最初から展開してつかさと同じ魔法をそれよりも広範囲に施せば打ち破る事ができるかもしれない。

一般的に大きな魔力が操り難いのは集中された時に大きくなるからだ。それを最小限にするためいかに集中させるかがポイントだが。初めから展開していると集中力を半端なく使う。

焦らずに……

発動……。

そして解除。

これで元通りだ。

「つかさ、頑張ったね」

私は回復魔法を使いながら言った。

「ゆーちんに破られた……」

私は大量の鉄球を精製した。

「つかさ、………死なないでね」

つかさの手足を拘束し、出来るかぎり手足を狙ってそれらを発射した。

「……たくない……」

つかさが何か言ってる……。

「ゆーちんには負けたくなーい!!」

つかさの魔力が膨れ上がったのが分かった。しかも急激に。

つかさを目掛けて飛んでいた鉄球は動きを止め私の所に返ってきた。

「熱っ……うっ……」

無造作に飛んできたそれらは顔にこそ当たりはしなかったものの手足だけでなく体中に直撃した。さらにそれらは熱を帯びていた。

内臓いくつかと骨は逝っただろう。現に右腕より下と両足が動かず、私は倒れてしまった。

「ゆーちんには負けない……」

つかさがゆっくりと向かってきた。

視界が霞む。

なんとか回復魔法で動けるようにしたが、もはやまともには動けない。手足の損傷は治せたが内臓はさすがに残りの魔力では治すのは難しいだろう。

「ゆーちん……には……負け……な……」

ドサッ

つかさが崩れるように倒れた。


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