１１６ 真面目にやると失敗することもある……
真樹のが私のを跳ね上げ、真樹のはつかさのを追撃と誘導、落下地点で真樹のと均衡状態なつかさのを攻撃する。
「あ、あれ？ゆーちんのじゃなくて真樹のが囮？」
そのまま距離をとりながら衝撃波で追撃する。
「何したか分からないけど……」
途端つかさのが高速移動する。
ボコッ
「いっ………」
「真樹のから肉弾戦で潰しちゃおう♪」
「痛っ……」
真樹のと同時に私のにもフィードバックが返ってきた。これも指輪の効果らしい。さすがに利点ばかりではないようだ。
「真樹、頑張って！」
「何よ、あんた。人に任せて楽するんじゃないわよ」
「２人とも口喧嘩してる暇あるの〜？」
「「ある！」」
ちなみにこれは作戦のうち。集中力を散漫にさせて……
ドスッ
東城つかさ
-LOSE
「……えっ？」
召喚獣の即死する条件の１つ、頭部に人体が気絶する程度以上の損傷及び貫通攻撃を受ける、というものの『貫通攻撃』をした。私の召喚獣の『水を操る能力』で高圧力で頭部に発射、ようはウォーターカッター状にして攻撃した。水って怖いね。
互いに召喚解除し、つかさに声を掛けようとする。
「なんでゆーちんばかり……」
-真樹と仲がいいのさ！-
「そんなこと言われても……。………じゃあ今日生徒会室に早く来てよ」
「うん……」
さて……
「中島、ちょっとこのあと残っててくれ。みんなは教室に戻ってほしい」
それから佐藤は私を屋上まで連れていった。
「ここなら誰も来ないな」
「な、なに？女の子１人を無理矢理連れて来て何か企みでもあるわけ？」
「いや、ただの質問だ」
なんだ、ただの質問か……。
「１つは、お前は何故読心できる」
しまった。ヤバイ……。
「お前は読心能力はないはずだ。なのに本城を読心していたように見えた」
私は半泣きで
「私に……そんなこと言われたって……」
「俺に嘘泣きは通用しないぞ」
チッ
「まあ、そこまで隠したいのならいい。２つ目だ。お前は何故腕輪をつけたまま様々な能力が使えるんだ？部室占拠の解決に生徒会が動いたのは知ってる。が、外から見てたがどうやったら壁が吹っ飛ぶ。どうやったらそのあと壁を直せる」
う……。なかなか厳しいところをついてくる。絶体絶命か？
「佐藤、黙っててくれないかな。無条件で」
最後の手段。実力行使だ。
「止めとけ……」
非力だったからすぐに捕まってしまった。
「教えてもらおうか……」
「やだ」
魔法で動きを封じる。
「なっ………」
それじゃあもう放課後だし、生徒会室に向かいますか……。
「ちょっと待て……、これどうやって……」
「３分で動けるようになるよ。じゃね」
「最後に質問だ。お前は本当は男なのか女なのか？」
「今は女の子だよ♪」
そう言い残して生徒会室へ足を運んだ。
