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102 梃子でも動きたくない……

翌日、僕らはまだ学校があるけど佳奈はない。

「佳奈、お留守番できる?」

「うん、大丈夫だよ」

「それじゃ……」

「何かあったら電話してよね」

まさか、こんな時に携帯が役に立つとは。普段はいないからな……、持ってる奴は。

しばらく経って教室につくと何だかざわざわしている。

「佐藤、何があったの?」

「宣戦布告だ。あと数日しかない今年度を快適空間で過ごしたいらしい」

あ、そう。

ちなみに3学期は先生方も忙しいらしく1月のテストの点数が反映される。教師も倒せたくらいだから簡単に済むだろう。

「有希、そうもいかないのよ?」

「そうなの?指輪は?」

「あれ、副作用あるからあまり長時間使えないのよ」

へぇ〜。

「で、相手は?」

「B組だ」

誰かがいた気がするな……。

「つかさがいるわね……」

「そだっけ?僕は恭子さんと明奈さんしか覚えてないけど」

恭子さんは僕が視界に入ると飛びついて来るからな……。

「あの2人よりつかさよ。優稀ならなんとかなるかもしれないけど……」

「無理ですよ。つかさちゃん、扱い上手だから点差も意味がないんです」

しかも点数があれ(ほぼ次席レベル)だからな……。

「ところで開始時間は?」

「もう過ぎてるぞ」

みるとクラスメイトは出払っていた。

「おまえら近衛隊になってくれないか?4人なら十分に力になる」

「僕はいいけど……」

「な、なら私も」

「有希がそう言うなら仕方ないわね」

「動くのが面倒だから引き受ける……」

こうして、奇襲待ちになったわけだ。

「ところでどうでもいい話だが」

佐藤が話を持ち出す。

「お前ら、中島のことをどう想ってるんだ?」

「そ、それは……」

「真樹ちゃんと同じですよ……」

「…………」

愛は何も言わない。それとも何も言えないのか?

「じゃあ、少なくとも愛はあるんだな」

「なに?……。気安く呼ばないで……」

「いや、お前じゃなくて……」

しばしの沈黙。

「そ、そんな……」

「否定できません……」

顔を真っ赤にして呟いた。こっちまで赤くなっちゃうじゃないか!

「オリャー!」

残念ながら話は中断された。闖入者だ。

「ゆーちん、ここにいたんだね……」

「東城さん、僕らはまだ戦ってないから体力まんたんだよ」

「あたしじゃないと優稀は潰せないからしょうがなくこいつらに道を作ってもらったんだけどね」

「ゆうちゃ〜ん」

ピョーン、とくっついてくる。こんなことをするのは……

「恭子さんですか……」

いつも通り引きはがす。

「本城さんのことを名前で呼ぶんだから私のことも

「キョンちゃん」て呼んでよ……」

「あ、ずるい!あたしだって

「つかさ」って呼んでほしいのに!」

なんとも衝撃発言である。

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