序章【木漏れ日】
好き勝手に書いてます。話を一度読んで理解したい人にはお勧めしません。戦いで誰かが傷付くのが嫌いな方にはお勧めしません。
序章【木漏れ日】
『昼寝』
風が吹いている。
やたらと広い草原の真ん中に、何処へ繋がっているのか皆目見当のつかない一本の道、そしてその道の途中には巨大な木が生えていた。
女性が一人、その木の影で眠っていた。黒髪長髪、端正な顔立ちに、良く似合う淡い色の着物を着た女性だった。
影と言っても微かに日が漏れていて温かい、眠るのに都合の良い場所だった。
季節は日本の四季で言うところの春だろう、草原の草にも巨木にも強さと優しさを感じられた。
時間は正午過ぎだろうか、まだ太陽は高く眩しい。
そんな中、彼女は眠っていた、一日の中で最も明るく生気に溢れた時を横になって過ごしていた。
しかしその事に、彼女としては何の理由も持ち合わせてはいなかった、何の理由も無くここに横たわっているのだ。
……また風が吹いた。
草原を波打たせ、巨木の葉をざわめかせ、彼女の頬優しくを撫でた。
……どうやら彼女が、目を覚ます様だ。
こんな稚拙なモノを読んで戴き至極嬉しいです。本当にありがとうございます。まだ続きますので、良ければお付き合い下さい。当たり前ですが……。